キャリア

貴社はM&Aディールにおける文化リスク軽減の準備ができているか

2019年4月4日
  • Jeff Cox

    Senior Partner and Global M&A Transaction Services Leader, Mercer

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“大切なのは人々とその行動、そして、新しい組織でやり方を変えることになっている事柄を正確に理解することです。”

組織文化は重要です。これは、今日の世界の事実上すべてに当てはまる単純で永続的なメッセージですが、M&Aディールの利害関係者や株主のために経済的価値を追求する際には、さらに現実味を帯びることになります。新会社の従業員をまとめて受け入れつつ、評判に対するリスクから保護する場合、組織文化、そしてそのリスクを無視するという選択肢は存在しません。

従業員からみれば、組織文化とは、事業成果をもたらす個々の行動、および、そうした行動を強化するために業務推進力をどう活用できるか、ということになります。組織文化の調整は、M&Aにおける効果的な組織変革に不可欠です。この調整には、明確な事業戦略、ならびに、あらゆる取引の実行を成功させるためのディールの論理的根拠および必要な統合リスクの理解が必要となってきます。

文化は経営モデルの基盤を確立するもので、これが次には、必要なスキル、期待される行動、給与や報酬プランなどの推進力といった人材プラットフォームの要件を定義します。成果や結果が重要となるため、それらを測定し、統合リスクの軽減に必要なあらゆる行動を指示できるようにする必要があります。

現実をよく見る
 

マーサーの新しい研究は、過去36か月間に買手と売手の両方で4,000件以上のディールに協力した54カ国、1,438者の意見より得られた重要な調査結果を基に、組織文化リスクの軽減がM&Aディールの価値の推進に重要であることを明らかにしています。M&Aアドバイザー、ビジネスリーダー、人事担当者、従業員の4つの利害関係者グループから知見が集められました。これらの利害関係者は、世界中で延べ4300万人以上を雇用している企業で働いています。

マーサーの調査によると、世界中のM&Aディールの43%が重大な文化的不整合を経験しており、それによりディールが遅延または終了したり、購入価格に悪影響が出たりしています。さらに、67%で文化の問題によりシナジーの実現が遅れています。

また、回答者の61%が、組織文化の第一の推進要因として「リーダーの発言だけでなく、その行動様式」という項目を選択しました。「ガバナンスと意思決定のプロセス」(53%)および「コミュニケーションのスタイルと透明性」(46%)も高く評価されました。交渉役はまた、生産性の低下、重要な人材の流出、顧客の混乱など、文化の不整合から生じる問題のために30%のディールが最後まで財務目標を達成できないとも述べています。

M&Aによる変化の時期、従業員のエンゲージメントを高めるためにリーダーが取るべきステップ
 

重要な点として、回答者の36%(47カ国)が、M&Aにおける力強い文化的調整を生み出し、全従業員をエンゲージするための、特に重要なリーダーシップのチャンスを指摘しました。こうした上位5つの活動が順にランク付けされており、回答の86%を占めています。

さらに、年間1,200件以上のディール(うち60%はクロスボーダー)に関するマーサーの調査から、変化を受け入れ、迅速で機知に富んだ意思決定を採用し、時宜を得た執行を優先する指導能力が、成功を収める買収者の重要な組織的および文化的資質として浮上しました。

大切なのは人々とその行動、そして、新しい組織でやり方を変えることになっている事柄を正確に理解することです。

経営陣へのプレッシャーに関する国別パターン
 

M&A取引中は、経営陣に大きなプレッシャーがかかります。その結果、リーダーは、規定された業務戦略や目標の時宜を得た達成から注意をそらされることが多くなります。また、リーダーや上級管理職が、ディールの論理的根拠を一般従業員に十分に伝えていないことも珍しくありあせん。こうした傾向は、業績に悪影響を及ぼすおそれがありますし、実際に及ぼしています。経営幹部は、統合に関する各重要目標に全員で合意することができますが、万一、経営陣の1人が全員で決定した計画に反する行動に出れば、実行に深刻な遅れが出る可能性があります。

当然のことながら、組織文化は、企業の発祥国、求めている才能の種類、所属する業界など多くの事柄に基づきます。マーサーは、200件以上の世界規模の取引経験を持つM&Aアドバイザーのパネルに、国別の買手の行動様式や地域を超えた振る舞いについて尋ねました。統合に影響を与え、ディール成功の可能性に影響を与えるであろう文化的行動パターンに関する国別の特徴をよりよく理解することが目的です。統合に影響を与える4つの重要分野に焦点が当てられました。すなわち、リスク許容度、クローズ後の経営維持、明確に割り当てられたガバナンスおよび意思決定の権利、そして、業務成果に伴う報酬の調整です。

パネルは、クロスオーバー(国際)M&Aに影響を与える複数の国別特徴を特定しました。例えば、日本と中国の買手は、入札に勝つために、非常に高いリスク許容度を示します。しかし、同じ日本と中国の買手は、現状維持のほうが心地よいため、クローズ直後に積極的な業務改革や構造改革の手段を講じることには非常に消極的です。ほとんどの買手はクローズ直後から100日間の変更計画を採用しますが、日本の買手は1,000日間の変更計画に、より安心感を覚えます。

この調査、そして顧客体験は、M&Aにおける組織文化リスクの軽減に向けた実証済みの道筋を明らかにします。買手は、以下の原則を採用することで、対象企業の文化的不整合に伴う財務リスクをよりよく理解できる形で上層指導部やディールチームを適切に配置できるようになります。

  • 文化的不整合を業務および評判リスクとして認識する。
  •  ディールのテーマを明確に設定し、周知する。これには、ターゲット企業との合併で獲得しようとしている業務能力および不足人材と、デューディリジェンスプロセスに関係するすべての利害関係者の情報を含める必要があります。
  • 取引の可能性を認識しているターゲット企業の経営陣との「一対一」の時間を含め、売手と独占的な話し合いができる状況にある際は、文化のデューディリジェンスを主張する。
  • ターゲット企業の業務における「警戒信号」や、発言と行動の矛盾を文書化、定量化して、それをディールに反映させる。
  • 不正経理を避けるように、文化面でのディール失敗の原因を避ける意思を示す。
     

実際、経営陣がM&Aの文化的問題でつまずいているという強力な証拠があります。しかしながら、今日の競争の激しいM&A市場では、優秀なビジネスリーダーは、統制の取れた分析的かつ実用的なアプローチを活用しながら、文化をデューディリジェンスと統合の際の優先事項としています。こうしたリーダーは、2社間の現実的なシナジーや、買収企業における統合に最適なタイミングを識別するのに、より適した立場にあります。

企業資産としての文化に関するNACDブルーリボン委員会の最近の報告によると、文化が成り行き任せにされた場合、文化は貴重なエネルギーを奪い、新しい組織の目的および戦略目標の達成にブレーキをかける可能性があります。1 しかし、うまく導いて管理すれば、文化は利害関係者に価値を提供するためのロケット燃料となります。

出典:
1"NACD Blue Ribbon Commission Report on Culture as a Corporate Asset", National Association of Corporate Directors, 3 de outubro de 2017, https://www.nacdonline.org/insights/publications.cfm?ItemNumber=48252.

 

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David Anderson | 22 8 2019

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企業がすべてのものをデジタル化する移行を継続するにつれ、このトランスフォーメーションの波は必然的に仕事のすべての領域に押し寄せ、財務機能から税務コンプライアンス、データアナリティクス、またその先に至るまですべてをデジタル化するでしょう。 マーサーのグローバル・タレント・トレンド 2019レポートによると、約 73% の役員は今後 3 年間で業界内で大きな創造的破壊が起こることを予想しています。デジタルトランスフォーメーションにより、この数字は 2018 年の 26% から大幅に上昇しています。また、半数以上の役員は、企業の現在の職の 5 分の 1 が AI とオートメーションに取って代わられることを予想しています。これは一部の企業で懸念となる一方、この 2 種類の激震により、2022 年までに 5,800 万人の新規雇用が生み出されることも意味しています。                           マーサーの年次アンケートに回答したビジネスリーダーは、科学技術の進歩が世界経済の成長に対して及ぼす影響について様々な意見を持っています。デジタル化により機会が開ける分野がある一方、一群の新たな、そしておそらく機敏なプレーヤーによる競争激化も予想されます。 世界経済先行きの見通し   マーサーのレポート2019 年以降の経済・市場の見通しによると、世界経済の混乱は米中貿易摩擦がどのように解決するかの不透明性によりさらに悪化します。米国経済は金利上昇により幾分減速するかもしれませんが、中国経済は貿易摩擦解決の行方次第です。他の新興国市場では、ほぼ同じペースでの成長が見込まれており、経済摩擦が緩和されたときに力強く成長する可能性があります。 マーサーの2019 年のテーマと機会調査報告は、「行き過ぎた信用を示す証拠の増加」により生み出される急激な混乱、および中央銀行の巨額の流動性注入からの撤退により経済にどのような影響が及ぶかについて注目しています。 同報告書はまた、政治的影響、特に貿易への影響により「グローバリゼーションのペースが減速し、一時停止し、さらには逆戻りするかもしれない」という明確な可能性についても指摘しています。さらに、政府、規制当局および受益者から、資産所有者および投資運用会社にサステナビリティを標準的な行動として取り入れさせるような期待が高まっています。 税務コンプライアンスのデジタルトランスフォーメーション   この目まぐるしく変わる状況において、企業はさまざまな地域の税務コンプライアンスを含む、機会と義務の両方を管理し、対応するのに役立つデジタル化にますます注目しています。一部の国では現在、徴税努力を改善するためのデジタルテクノロジーの導入も進んでいるため、これはいわゆる動く標的のようなものになっており、特にアジアについてそう言えます。 2015 年に地域内 28 か国の平均税収の GDP 比率はわずか 17.5% でしたが、これは OECD 諸国の平均 34% の半分に過ぎません。インド、カザフスタン、マレーシア、モンゴル、ネパール、シンガポール、および中国では主要な税金についての電子納税申告書の活用の点で大きな前進が見られています。さらに、中華人民共和国、インドネシア、モンゴル、ベトナムの歳入機関では、電子決済が義務付けられるようになりました。1 デジタル化と税規制の強化もまた、徴収努力を大幅に改善することを目的としていますが、さらなる努力が求められています。政府は電子監査システムに基づいて課税額を示す eAssessment を企業に送ることを含め、デジタル化の助けを借りて税務管理の取り組みを大きく前進させています。2税務申告書の毎月の売上額に矛盾が検出されて場合、利息や罰金を含む eAssessment が自動的に発行されます。 ソヴォスの社長兼 CEO、アンディ・ホヴァンチク氏は率直に言います:「要するに、税金の徴収は最も重要なビジネスプロセスに組み込まれるようになっており、税務の世界を変え、何十年も前のビジネスプロセスを創造的に破壊しています。結果的に、税金が財務部や経理部のデジタルトランスフォーメーションを推進している状況です。それで企業は税務のオートメーションに対し、これまで以上に新しいアプローチによるコンプライアンスの確保が求められていると言えます」2 Vertex Inc. の取引税の最高税務責任者、マイケル・バーナード氏を含め、財務担当役員は次の点に同意しています。バーナード氏は言います。「世界中の政府は、IT 部門に対してコアプロセスにワークフローを組み込むことを求める電子請求規則、およびリアルタイムの VAT コンプライアンスチェックなど、新しい形式のコンプライアンスに目を向けています。2019年、金融機関は税務上の考慮事項をデジタルトランスフォーメーション戦略に織り込むようになります。効果的なロードマップには、データを活用してビジネスプロセスと税務コンプライアンスの責務を関連付けるアクションが含まれるようになるでしょう」3 コンプライアンスをビジネス戦略の指針に   デジタル化だけで最新の税法に準拠した税務コンプライアンスを実現することはできません。コンプライアンスをビジネス戦略の中心に据える必要があります。これには、従業員がコンプライアンスに関してマインドフルネスの状態になるのを支援するため、企業全体でトレーニングセッションを導入することも含まれます。ただし、ますます説明責任が求められる時代に、TMFGroup のコンプライアンスおよび戦略規制サービスのグローバルヘッド、レイラ・シュワルク氏は、コンプライアンスの概念を競合他社と区別できる「ビジネスイネーブラー」として考え直すべきと指摘しています。4 シュワルク氏によると、「コンプライアンスは余分な開発作業としてではなく、ビジネスの成功をもたらすイネーブラーとしてみなすべきです。企業が組織上の課題に関連して創意工夫に富むソリューションを一体となって編み出す場合にのみビジネスの成功がもたらされます」。「APAC 企業は新しい規制時代に直面しており、コンプライアンスチームは自社の利益と、長期的な競合優位性の確保の両方で重要な役割を果たしています」と彼女は続けます。

市場の不確実性や大きな変化が先に控えているため、時代を先取りしてデジタルトランスフォーメーションの波を乗り切るだけでなく、ビジネスを成功させる方法についてことが、これまで以上に重要になっています。今日、これらの点を考慮し、コンプライアンスとデジタル化を中心にしたビジネス戦略の立案を始めましょう。そうすれば、明日の見通しは明るいものとなります。 出典: 1.Suzuki, Yasushi; Highfield, Richard. "How digital technology can raise tax revenue in Asia-Pacific." Asian Development Blog, 13 Sept. 2018,

https://blogs.adb.org/blog/how-digital-technology-can-raise-tax-revenue-asia-pacific./ 2.Hovancik, Andy. "How Modern Taxation is Driving Digital Transformation in Finance." Payments Journal, 16, Jul. 2018, https://www.paymentsjournal.com/how-modern-taxation-is-driving-digital-transformation-in-finance/. 3. Schliebs, Henner. "2019 CFO Priorities: Experts Predict Top Trends." Digitalist Magazine, 18 Dec. 2018, https://www.digitalistmag.com/finance/2018/12/18/2019-cfo-priorities-experts-predict-top-trends-06195293. 4.Szwarc, Leila. "Regulatory compliance – The new business enabler." Risk.net, 18 Mar. 2019, https://www.risk.net/regulation/6485861/regulatory-compliance-the-new-business-enabler.

主にデジタルトランスフォーメーションを受け入れる若者たちで構成されるアフリカ大陸のユニークなポジションは、世界中の銀行に未来を垣間見させてくれます。この新しい世代の間では官僚主義ではなく俊敏性が、従来型の応対ではなくオンラインオートメーションが支持されており、人手による非効率、地理的な制約、適応能力の欠如に悩まされることはありません。 事実、アフリカの銀行の顧客の 40% はバンキングニーズにおいてデジタルチャネルの活用を望んでいることが報告されています。1この消費者選好の劇的な変化により、アフリカは変化の最前線に押し上げられ、アフリカの銀行セクターはイノベーションの温床となっています。特に南アフリカ、ケニア、ナイジェリア、コートジボワールにおいて、銀行業務のデジタル化やフィンテックの台頭が顧客や売上、そして未来の銀行従業員にもたらす、かつてない影響や結果に対処する点で先進的な事例が見られています。 モバイル利用とデジタルバンキングの台頭   モバイル利用とデジタルバンキングは密接に関連しています。アフリカではすでにライフスタイルにデジタルチャネルが組み込まれているため、銀行利用者にもデジタルバンキングが好まれています。2017 年、サハラ以南の 90% 以上は 2G ネットワークでカバーされていますが、さらに高度なモバイルブロードバンドネットワークがこの地域で急速に導入されており、そこでは 3 分の 1 のモバイルユーザー (2 億 5000 万人) がスマートフォンを持っています。2 人々はモバイルテクノロジーに慣れており、デジタルプラットフォームが信頼されているため、容易にデジタルバンキングチャネルを導入できます。 富へのかつてないアクセスの創出   高速かつ安価なデバイス、そして安定したネットワークに広い範囲でアクセスできるようになったことがアフリカ全土の貧しい国々に力を与え、新時代の接続性、情報そしてオンラインリソースが飛躍的に活用されるようになっています。この大規模な発展は、固定電話の影響を薄れさせるだけでなく、サハラ以南のアフリカにおいて、携帯電話の普及率が電気の普及率よりも高くなるという新しい現実が生み出されています。 携帯電話から直接現金を送金できるようにするモバイルマネーシステムは、人々の経済的な運命を向上させています。たとえば、2008 年から 2014 年の間にケニアの世帯の 2% が貧困から抜け出しました。3ナイジェリア (人口の 60% が 25 歳未満) は、中国、インド、パキスタン、インドネシアと合わせて、2025 年までにオンラインになると予測される 16 億モバイルインターネットユーザーの 50% を占めています。4 ネットにつながってテクノロジーに精通した世代が増えていることが銀行ユーザーが業界全体とその労働者を創造的破壊に陥れています。 銀行で働く人材の近代化という課題   デジタルトランスフォーメーションとモバイルバンキングが銀行や従業員に与える影響について理解するため、スタンダードバンクの最近の進展について詳しく見てみましょう:アフリカで最も強力で影響力のある銀行の 1 つにもかかわらず、それは国内 91 か所の支店を閉鎖し、1000 名超のポジションを危うくする計画を発表しました。5 従来、人間が行っていた取引やプロセスをデジタル化することで、銀行やそこで生計を立てる従業員のスキルセットはますます時代遅れになり、深刻な課題が生み出されています。世界の銀行業界にとって、アフリカは避けられない近未来を表しています。銀行の従業員は当然のことながらキャリアの存続について懸念しています。 複雑な取引環境の中で大手銀行が競争の激化に対処し、ポートフォリオの中で成長を推進するための革新的な方法を模索する中で、TymeBank や Bank Zero をはじめとする新世代のテクノロジー志向の銀行やフィンテック企業が台頭しています。 変化の時代における機会の扉  

変化の時代には常に機会があります。マーサーのグローバル人材動向 2019レポートでは、イノベーションにより従来の労働力にとって大きな障害が生まれる可能性があり得るものの、キャリア開発と専門職の成長のためにはまたとない機会ともなり得ることが示されています。 マーサーでは CEO、CFO、銀行役員に対し、アフリカのデジタルバンキングブームから学べる教訓を活用して、金融業界全体でデジタル化を導入するために必要な知識とリソースを提供することができます。アフリカのテクノロジーとテクノロジーに精通した顧客の交差により、デジタルバンキング業界の成長スピードが加速し、グローバル市場で成長する可能性が高まっています。 世界中のテクノロジーに精通した消費者が銀行の投資、リソース、戦略を最先端のモバイル対応プラットフォームに移行することを求めている中で、マーサーの信頼できる専門家は透明性と明確な戦略を提供することで、銀行とその中で働く人材が新しい時代のデジタルトランスフォーメーションに適応できるように強化しています。 出典:

1Agabi, Chris. "40% of African bank customers prefer digital channels transactions — Report." Mobile Money Africa, 23 Apr. 2019, https://mobilemoneyafrica.com/blog/40-of-african-bank-customers-prefer-digital-channels-transactions-report. 2Radcliffe, Damien. "Mobile in Sub-Saharan Africa: Can world's fastest-growing mobile region keep it up?" ZDNet, 16 Oct. 2018, https://www.zdnet.com/article/mobile-in-sub-saharan-africa-can-worlds-fastest-growing-mobile-region-keep-it-up/. 3"In much of sub-Saharan Africa, mobile phones are more common than access to electricity." The Economist, 8 Nov. 2017, https://www.economist.com/graphic-detail/2017/11/08/in-much-of-sub-saharan-africa-mobile-phones-are-more-common-than-access-to-electricity. 4Kazeem, Yomi. "Nigeria's young population will help drive global mobile internet user growth over the next decade." Quartz Africa, 18 Sept. 2018, https://qz.com/africa/1393908/gsma-nigeria-to-add-50-million-mobile-internet-users-by-2025/. 5Khumalo, Kabelo. "Customer behaviour triggered Standard Bank move to close 91 branches." Business Report, 15 Mar. 2019, https://www.iol.co.za/business-report/companies/customer-behaviour-triggered-standard-bank-move-to-close-91-branches-19896105.

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David Anderson | 22 8 2019

スマートシティ。コネクテッドシティ。インテリジェントシティ。アジャイルシティ。データ主導型の都市。統合された都市。ブロックチェーンを活用した都市。持続可能な都市。将来性のある都市。現代の都市がビジョン、熱意、才能を持った人々に不足することはありません。それでも優良企業、スタートアップ企業、優秀な人材だけでなく、海外の直接投資を呼び込み、成長を促進する最高のテクノロジーにアクセスできるようにしておかなければなりません。 ただし、世界の GDP はこれまでと同じ仕方で成長していくわけではありません。明日の最も競争力のあるスマートシティの多くは、今まで見過ごされていた都市であり、かつては世界で最も成功している従業員や企業の事実上のホームタウンとして、地位が確立されていた巨大都市を追い抜かすチャンスが提供されてきました。その運命に従うことになります。これらのスマートシティは、エネルギーやモビリティなど都市サービスの質とパフォーマンスを向上させる情報通信技術に投資することにより、組織を支え、成長を保証する高度なスキルを持つ労働者の獲得に競い合っています。 雇用主と従業員が直面する問題   従業員がどこで働き、生活し、家族を育てるかを決めるについて、マーサーの最近の調査『ピープルファースト:新興メガシティの成長を推進する (People first: driving growth in emerging megacities)』では、人間的また社会的要因が優先されることが明らかになっています。労働者に対するアンケートでは人間、健康、お金、仕事という 4 つのカテゴリーで 20 の詳細な要因を重要度順に並べる質問がなされました。回答では自分が住んで働く都市を決める場合、総合的に暮らしに満足できるか、安全やセキュリティ、環境への配慮、友人や家族の住んでいるところに近いこと、などの人間的な要因が最重要要因として位置づけられています。 この調査では、インドのコルカタからナイジェリアのラゴスまで、世界の急成長中のいくつかの都市について、どうしたら経済的に成長し、人々を引きつけ、新しい住民が繁栄し、市民生活を向上させる道を開けるかについても考察しています。考察された内容から、世界中の都市のリーダーや政策立案者は、都市の持続に必要なことだけでなく成長を推進するために必要なことについて貴重な教訓を学ぶことができます。 実際、ますます都市化が進んだ世界では高度なスキルを持つ人材が不足する中で、雇用主と都市は実存に関する重要な問いに直面しています: ·  プロフェッショナルが特定の都市に移住し、そこにとどまる理由は何でしょうか? ·  台頭するホットスポットで新興スタートアップ企業、将来のユニコーン企業、グローバルブランドが求める高いレベルのスキルを持つ優秀な労働者を雇用主や都市が囲い込むにはどうしたらいいでしょうか? ·  生産的な従業員は雇用主やホームタウンにいったい何を望んでいるのでしょうか? その答えは、世界の新興メガシティが、後追いの都市から世界的なパワープレーヤーに変革を遂げることをどの程度優先するか、という点にあるかもしれません。したがって、長期的に成功し、成功し続ける可能性が非常に高い都市のサンプルを比較すると参考になります。共通しているのは、チャンスとリソースに対する地域的優位性に対するコミットメントであり、独自の方法でシリコンバレーのような、将来の最もスキルのある人材が成長し、人工知能と最新テクノロジーの発展の中にあって有意義な人生を送ることができる都市を築くという決意です。 「サイバーバッド」から他のライバル都市へ   新興メガシティの典型的な例は、インド南部のテランガーナ州の州都ハイデラバードです。人口 800 万人のハイデラバードは、インドで 6 番目に人口の多い都市圏で、世界的な IT ハブとして評判が高まり、サイバーバッド (「インド版シリコンバレー」) として人気を集めています(メガシティの定義は 1,000 万人以上の人口を擁する都市です。この記事で説明される都市は、すでにその基準に達しているか、到達することが予想されています)。 ハイデラバードでは IT に加えて、自動車産業や医薬品、そして伝統的な農業基盤でも成長を遂げています。デジタルおよび不動産インフラに大規模な投資を行って都市をアップグレードし、IT 企業を誘致しています。特に HITEC シティでは、アメリカの IT 大手企業のために最新テクノロジーを備えた街づくりを行っています。国内外のブランドが市内に店舗をオープンしており、小売業も成長しています。 対照的に比較的大きな都市、チェンナイ (2017 年人口 900 万人、2014 年時点の GDP 590 億ドル) は「インドのデトロイト」として知られており、同国の自動車産業をリードしていますが、ソフトウェアサービス、医療ツーリズム、金融サービス、そしてハードウェア製造 (石油化学製品や繊維製品と共に) の成長によって、経済的な深みを増しています。IT と BPO (ビジネスプロセスアウトソーシング) サービスの主要輸出国でもあります。 経済規模が大きいため、中国の新興メガシティは強い印象を与えます。成都の 2014 年の GDP は 2,340 億ドル、2017 年の人口は 1,400 万人で、中国西部で一番の都市圏であり、特に省エネと環境保護産業で成長しているため、熟練労働者にとって魅力的な都市となっています。 実際、「新エネルギー」産業 (素材、ハイブリッド自動車、電気自動車、および IT) に重点が置かれていることが、成都の成長を後押ししています。一方、中国で 2 番目に大きい東部の都市、南京 (2014 年の GDP は 2,030 億ドル、2017 年の人口は 700 万人) では、金融サービス、文化、観光を中心とするサービス産業が支配的です。IT、環境保護、新エネルギー、スマートパワーグリッドが南京の新たな柱となりつつあり、多数の多国籍企業がそこに研究センターを開設しています。南京の失業率は数年間中国の全国平均を下回っています。 ケニアからハリスコへ   新興国経済の規模では中国とインドが支配的である一方、他の地域もメガシティマップ上に多数出現しています。ナイロビはケニアの首都で最大の都市というだけではありません。 2017 年の 400 万人から 2030 年には 1000 万人への人口増加が見込まれています。ナイロビには国連環境計画や世界銀行など 100 を超える国際機関、ならびに大手製造業および IT 企業の地域本部があり、卓越した農業と合わせて現在そして将来に向けた経済の足がかりとしています。 同様に、グアダラハラ (2014 年 GDP: 810 億ドル、2017 年人口: 500 万人) は、メキシコの首都でハリスコ州の最大の都市を超えています。フィナンシャルタイムズによると「メキシコ版シリコンバレー」として知られ、メキシコでも投資を呼び込む可能性が最も高い都市と考えられています。一種の社会文化センターとして国際的な映画祭やブックフェアを開催することで、ハイテク、化学、電子製造業の成長を強力に補完し、優秀な人材を引き付ける働きをしています。 これらの都市はそれぞれ独自の方法で人を集め、スキルの高い人材がさまざまな面で成長できる環境を作り出しています。これには人々を第一に考え、最も重要なことにフォーカスすることが求められます。マーサーによる新興メガシティについての調査では、雇用主は人々が都市に引っ越してそこに留まる動機について誤解しがちであることが明らかになっています:人的および社会的な要因は、お金や仕事の要因よりも重要です。新興メガシティにとって、シリコンバレーのようになることが望ましいと考えられているかもしれませんが、いずれにしても、今日も明日も人々が住める場所であることを実証していく必要があります。 元の記事はBRINK ニュースに掲載されています。

企業がすべてのものをデジタル化する移行を継続するにつれ、このトランスフォーメーションの波は必然的に仕事のすべての領域に押し寄せ、財務機能から税務コンプライアンス、データアナリティクス、またその先に至るまですべてをデジタル化するでしょう。 マーサーのグローバル・タレント・トレンド 2019レポートによると、約 73% の役員は今後 3 年間で業界内で大きな創造的破壊が起こることを予想しています。デジタルトランスフォーメーションにより、この数字は 2018 年の 26% から大幅に上昇しています。また、半数以上の役員は、企業の現在の職の 5 分の 1 が AI とオートメーションに取って代わられることを予想しています。これは一部の企業で懸念となる一方、この 2 種類の激震により、2022 年までに 5,800 万人の新規雇用が生み出されることも意味しています。                           マーサーの年次アンケートに回答したビジネスリーダーは、科学技術の進歩が世界経済の成長に対して及ぼす影響について様々な意見を持っています。デジタル化により機会が開ける分野がある一方、一群の新たな、そしておそらく機敏なプレーヤーによる競争激化も予想されます。 世界経済先行きの見通し   マーサーのレポート2019 年以降の経済・市場の見通しによると、世界経済の混乱は米中貿易摩擦がどのように解決するかの不透明性によりさらに悪化します。米国経済は金利上昇により幾分減速するかもしれませんが、中国経済は貿易摩擦解決の行方次第です。他の新興国市場では、ほぼ同じペースでの成長が見込まれており、経済摩擦が緩和されたときに力強く成長する可能性があります。 マーサーの2019 年のテーマと機会調査報告は、「行き過ぎた信用を示す証拠の増加」により生み出される急激な混乱、および中央銀行の巨額の流動性注入からの撤退により経済にどのような影響が及ぶかについて注目しています。 同報告書はまた、政治的影響、特に貿易への影響により「グローバリゼーションのペースが減速し、一時停止し、さらには逆戻りするかもしれない」という明確な可能性についても指摘しています。さらに、政府、規制当局および受益者から、資産所有者および投資運用会社にサステナビリティを標準的な行動として取り入れさせるような期待が高まっています。 税務コンプライアンスのデジタルトランスフォーメーション   この目まぐるしく変わる状況において、企業はさまざまな地域の税務コンプライアンスを含む、機会と義務の両方を管理し、対応するのに役立つデジタル化にますます注目しています。一部の国では現在、徴税努力を改善するためのデジタルテクノロジーの導入も進んでいるため、これはいわゆる動く標的のようなものになっており、特にアジアについてそう言えます。 2015 年に地域内 28 か国の平均税収の GDP 比率はわずか 17.5% でしたが、これは OECD 諸国の平均 34% の半分に過ぎません。インド、カザフスタン、マレーシア、モンゴル、ネパール、シンガポール、および中国では主要な税金についての電子納税申告書の活用の点で大きな前進が見られています。さらに、中華人民共和国、インドネシア、モンゴル、ベトナムの歳入機関では、電子決済が義務付けられるようになりました。1 デジタル化と税規制の強化もまた、徴収努力を大幅に改善することを目的としていますが、さらなる努力が求められています。政府は電子監査システムに基づいて課税額を示す eAssessment を企業に送ることを含め、デジタル化の助けを借りて税務管理の取り組みを大きく前進させています。2税務申告書の毎月の売上額に矛盾が検出されて場合、利息や罰金を含む eAssessment が自動的に発行されます。 ソヴォスの社長兼 CEO、アンディ・ホヴァンチク氏は率直に言います:「要するに、税金の徴収は最も重要なビジネスプロセスに組み込まれるようになっており、税務の世界を変え、何十年も前のビジネスプロセスを創造的に破壊しています。結果的に、税金が財務部や経理部のデジタルトランスフォーメーションを推進している状況です。それで企業は税務のオートメーションに対し、これまで以上に新しいアプローチによるコンプライアンスの確保が求められていると言えます」2 Vertex Inc. の取引税の最高税務責任者、マイケル・バーナード氏を含め、財務担当役員は次の点に同意しています。バーナード氏は言います。「世界中の政府は、IT 部門に対してコアプロセスにワークフローを組み込むことを求める電子請求規則、およびリアルタイムの VAT コンプライアンスチェックなど、新しい形式のコンプライアンスに目を向けています。2019年、金融機関は税務上の考慮事項をデジタルトランスフォーメーション戦略に織り込むようになります。効果的なロードマップには、データを活用してビジネスプロセスと税務コンプライアンスの責務を関連付けるアクションが含まれるようになるでしょう」3 コンプライアンスをビジネス戦略の指針に   デジタル化だけで最新の税法に準拠した税務コンプライアンスを実現することはできません。コンプライアンスをビジネス戦略の中心に据える必要があります。これには、従業員がコンプライアンスに関してマインドフルネスの状態になるのを支援するため、企業全体でトレーニングセッションを導入することも含まれます。ただし、ますます説明責任が求められる時代に、TMFGroup のコンプライアンスおよび戦略規制サービスのグローバルヘッド、レイラ・シュワルク氏は、コンプライアンスの概念を競合他社と区別できる「ビジネスイネーブラー」として考え直すべきと指摘しています。4 シュワルク氏によると、「コンプライアンスは余分な開発作業としてではなく、ビジネスの成功をもたらすイネーブラーとしてみなすべきです。企業が組織上の課題に関連して創意工夫に富むソリューションを一体となって編み出す場合にのみビジネスの成功がもたらされます」。「APAC 企業は新しい規制時代に直面しており、コンプライアンスチームは自社の利益と、長期的な競合優位性の確保の両方で重要な役割を果たしています」と彼女は続けます。

市場の不確実性や大きな変化が先に控えているため、時代を先取りしてデジタルトランスフォーメーションの波を乗り切るだけでなく、ビジネスを成功させる方法についてことが、これまで以上に重要になっています。今日、これらの点を考慮し、コンプライアンスとデジタル化を中心にしたビジネス戦略の立案を始めましょう。そうすれば、明日の見通しは明るいものとなります。 出典: 1.Suzuki, Yasushi; Highfield, Richard. "How digital technology can raise tax revenue in Asia-Pacific." Asian Development Blog, 13 Sept. 2018,

https://blogs.adb.org/blog/how-digital-technology-can-raise-tax-revenue-asia-pacific./ 2.Hovancik, Andy. "How Modern Taxation is Driving Digital Transformation in Finance." Payments Journal, 16, Jul. 2018, https://www.paymentsjournal.com/how-modern-taxation-is-driving-digital-transformation-in-finance/. 3. Schliebs, Henner. "2019 CFO Priorities: Experts Predict Top Trends." Digitalist Magazine, 18 Dec. 2018, https://www.digitalistmag.com/finance/2018/12/18/2019-cfo-priorities-experts-predict-top-trends-06195293. 4.Szwarc, Leila. "Regulatory compliance – The new business enabler." Risk.net, 18 Mar. 2019, https://www.risk.net/regulation/6485861/regulatory-compliance-the-new-business-enabler.

AIとオートメーションは、人の働き方を含め、常に私たちの世界を変えています。たとえば、1962年当時のNASA宇宙計画について考えてみましょう。「ドリーム」という映画(原題と小説のタイトルはHidden Figures)で有名になった主人公キャサリン・ジョンソンは、NASA のコンピューター計算を手作業でチェックし、初の軌道上の宇宙飛行を実現しました。 そしてそのわずか数年後には、頭を使って計算する代わりに電卓やコンピューターが使われるようになっていきます。現在、AIのテクノロジーが急速に進展しているため、オートメーションの進歩は脅威に感じられます。フォーブスAI指数によると、ベンチャーキャピタルのAIに対する年間投資額は、2000年の6倍に達しています。1 AIの能力における長足の進歩は、仕事を行う方法についての私たちの前提条件を根底から覆すかもしれませんが、実際に行われているのは連続性のある開発です。これを理解し、活用することは、グローバル経済というレベルでも、また私たちすべてがどのように生計を立てていくかという個人的なレベルにおいても重要といえます。 創意工夫が必要   ロボットは工場、農場、ファーストフード店での作業など、低レベルの日常業務を簡単に代替できますが、金融、保険、法律、会計などの分野で働くホワイトカラーの仕事さえも自動化できることを示す新しい指標がほぼ毎日出現しています。 単に肉体労働や機械的な作業を模倣できるだけでなく、人間の創造性、関係性、そして知能についても、AIでしかもコスト効率の高い規模で疑似的に作り出せる場合、平均的な人間の労働者はどのようににしてそれと競えるでしょうか。 会社の規模がどうあれ経営者は、心の知能指数、対人スキル、判断力、そして天賦の才能といった、仕事の人間的要素が会社に必要なのかどうか、自分に大きな質問を投げ掛けるべきです。 最も効果的なツールを活用しながら、人間の重要な側面をどのように保持するか、調べる必要があります。 今後15年間でピークに達すると思われる人々の混乱に備えて、組織では仕事の成功に求められる特性について理解しておく必要があります。 経営者は、人工知能が人間の生産性、創造性、そして知性に追いつき、追い越している分野を含め、さまざまな未来の仕事のシナリオについて予想することが求められています。自動化は避けられませんが、結果は幾通りも考えられます。今日の経営者はどのような淘汰が行われるのか推測するのではなく、不確かな未来に備えて組織と従業員を備えさせることができます。 そのためには、どのようなスキルや能力は維持し、どのようなスキルや能力は自動化できるか、ということについて独創的な考え方をする必要があります。世界では、その両方とも最大限に活用しようという意欲が増していることが観察されています。想像力を働かせて未来について新しいことを考え始めるにあたり、まずは将来考えられる4つのシナリオについて検討しましょう。 天才との格差   AIの脅威についての一つの意見として、富と仕事の格差を引き起こすだけでなく、天才を生み出す状況が存在しなくなることで、天才との格差を生み出す可能性があるということがあります。 ロボットが人間の仕事の大部分を引き継いでしまうと、将来、人間の潜在能力が実現されないままになってしまうという状況に直面するかもしれません。テクノロジーへの依存度が高まると、多くの人々が学習や労働への意欲を失うため、結果として、人間の知性の開花や繁栄を妨げることになります。 備えるべき仕事がなければ、子供たちにはもはや以前と同様の教育を受けさせることはできません。 AI革命により、自然の環境から天才が生み出されるのではなく、最先端のAIにアクセスできる人だけが天才になれるようにすることで、他の人は置き去りにされる可能性があります。 友人となる協働ロボット   複雑な体系や事実を含む価値の高い知識労働の分野では、AIは人間が制御したり、理解したりすることができないスピードで成長すると思われます。それにより、共存ではなく代替のリスクが生じます。人為的ミスや疲労が起きやすい手作業や肉体労働を自動化する場合とは状況が異なります。ホワイトカラー労働の自動化はもっと微妙です。ミスや労働時間の削減、意思決定からの感情的な偏見の排除、規模と複雑さの増加などを踏まえた効率化が求められます。 AIやロボットと共に知識労働者が快適に仕事ができるようにしなければなりません。将来ビジョンの1つには、人間のオペレーターや同僚とチームを組むロボット、協働ロボット(Co-bot)が含まれるでしょう。協働ロボットは、人間と人工知能の多種多様な組み合わせで構成されるチームにおける職場関係の新たな要素となります。 2020年代の多様性の受け入れAIにより、多様性やチームについての新しい考え方が要求されます。多様性に富むチームが意思決定を向上させ、業績を向上させます。これには、「認知の多様性」、つまり問題解決や情報処理スタイルの違いが含まれます。 明らかなこととして、チームの認知の多様性にAI搭載ロボットを含めることが次のステップとなります。問題解決スタイルは実行されるコードとトレーニングされるデータセットによって登録され、決定されます。行き当たりばったりで気まぐれな人間のチームメンバーに対する完璧な対抗勢力となります。 チームを最適化することは、創造的な人間と体系的なAIのマインドの強力な組み合わせをデザインし、仕事の様々な要素に適用していくことを意味するようになるでしょう。 新しいHRの仕事   HRの役割は、職場のオートメーションの高度化に伴い進化しなければなりません。人間とAIの労働者を労働力として同様に扱い、HRはタスクごとに最適な作業者を配置することが求められます。 そのためにはロボットのパワーと適性、そしておそらくもっと重要なこととして、ロボットの限界を理解することが必要になります。人材スキルを適切なタスクに対して配置することがHRの重要なスキルになります。 HRの業務の中心がデータ管理や分析機能に移るにつれて、HRリーダーは従業員、採用候補者、請負業者、および顧客から取得した個人データの倫理についても考慮する必要があります。 ビジネスの未来に大きな影響を与えるデジタルツールやスマートワークツールは、ユーザーに関する多数の情報を収集する傾向があります。結果として、HRは個人情報と人間のプライバシーの保護者としてより重い責任を担うことになります。 経営者は想定されるこれら将来のシナリオを考慮することによって、依存の度合いを強めるAIやオートメーションに対して組織や従業員を備えさせる戦略を立て始めることができるでしょう。 出典: Columbus, Louis. "10 Charts That Will Change Your Perspective on Artificial Intelligence's Growth." Forbes. Jan. 12, 2018. https://www.forbes.com/sites/louiscolumbus/2018/01/12/10-charts-that-will-change-your-perspective-on-artificial-intelligences-growth/#2314726a4758.  

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