改革

アフリカ特有の経済発展を牽引するケニアのシリコンサバンナ

2018年10月30日
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「ケニアのシリコンサバンナはアフリカ大陸全土に渡る電子商取引とオンラインショッピングで卓立の促進を続けている。」

ケニアのシリコンサバンナはアフリカ大陸全土に渡る電子商取引とオンラインショッピングで卓立の促進を続けている。本社をナイロビに置くオンライン小売店舗であるジュミア(Jumia)では事業を4ヶ国から14ヶ国にまで拡大し、2017年は5億9700万ドルの総収益をあげている1。今日、アフリカのスタートアップの中心地ではより多くの国際投資家、テクノロジーに精通した起業家や現地のサプライヤーを惹きつける試みをしており、アフリカ全土の消費者行動の大きな転換となっている。

 

小売業界を変える飛躍

 

アマゾンやアリババといた巨大企業は西洋や東洋の市場で小売ショッピングの核心を変えたが、アフリカ大陸では、ジェフ・ベゾス又はジャック・マーといったテクノロジーリーダーの支配的勢力を未だ目の当たりにしていない。しかしながら、アフリカにとってそれは全く問題ない。新しい世代の技術パイオニアはアフリカ大陸中でデジタルトランスフォーメーションを牽引しており、消費者が製品を購入するだけでなく生活を整える方法まで変えているのである。

何十年もの間アフリカは買い物をするには極めて困難な市場であった。そんな中でオンラインショッピングとデジタルバンクはアフリカの小売店と消費者が時代遅れのインフラ、信頼できない銀行業のメカニズム、不十分な流通プロセスという定評のあったショッピング体験を、合理化された電子商取引体験へ飛躍させる事を可能にした。オンライン接続の改善(ケニアはインターネットの接続スピードが世界の中で最も高速の国にランクされる2)と金融取引とマイクロファイナンスの提供が合理化されたM-Pesaというモバイル銀行のプラットフォームの影響でアフリカの各地で消費者の期待に革命をもたらしている。

 

アフリカ大陸の比類なき未来

 

アフリカにおけるデジタルトランスフォーメーションは欧米や東洋の文化では同じようには進展しないという事を投資家は学習中である。世界の1つの地域における経済的な優先順位と傾向が他のエリアへの前例となることを人間の直感は仮定する。しかし、こうした考え方はアフリカの状況に関しては見当違いである。中国のような地域での中流クラスの激増はアフリカの賃金上昇を反映することはない。多国籍企業は異なる文化は異なる価値を支持し、こうした価値がその人々の物事のとらえ方や、お金の貯め方、使い方を決めていることを心に留める必要がある。

アフリカ大陸とその12億人の人々は、非常に異なる国々と文化で生活する。投資家や金融預言者たちはインドにおける13億2000万人の人々や中国の13億8000万人の人々といった他の人口過多の地域で行うような同じ戦略や期待をもってアフリカにアプローチする事は出来ない。アフリカの政治、文化、経済シナリオの各領域においては、独自の課題とチャンスが無数に広がる。アフリカに台頭する中流クラスは社会的ステータスの象徴となる又は個人が注目の的となる製品の購入には熱心ではない。その代わりに、アフリカの消費者は保守的で、余剰の収入を貯蓄にまわすか、地域で経済継続性の低い親類へ再分配することがわかった3

 

アフリカ、テクノロジーと時間

 

ジュミア(Jumia)で最も売れているアイテムの1つは使い捨てのオムツである。そこにはアフリカの消費者がその財政的資源にどのような優先順位をつけるのかがうかがえる1。古臭い従来の布のオムツがより高価な使い捨てのオムツに代わることは、利便性と時間の管理が、進化する大陸では購入の原動力となることを示唆する。化粧品などの贅沢品が牽引力となることには失敗したが、誰しもの生活において最も価値ある資源の「時間」を提供するということになると、電子商取引は消費者の行動に変化を起こしている。全てはインターネットへのアクセスから始まっているのだ。

ケニアの85%の人々はオンラインに繋がっている4。ナイロビやモンバサといったケニアのハブでは、革新的な企業や志のある起業家が人々を魅了し続ける中でTwigaといったシリコンサバンナから台頭するビジネスは現地の農民をより都会的なセッティングで店舗につなげており、サプライチェーンや流通からオペレーションの透明性といったことまで全てを変えている。実際、ブロックチェーンといった技術は、アフリカに広がる汚職を著しく減らし、技術系スタートアップの起業家の時間を節約し(数か月ということでなく、何年もの)ビジネスを確立する際に障害となる官僚主義や政治的泥沼を避けるべく誘導している。

アフリカは本質的には豊かで異なる文化と国々が集まった大陸であるが、ケニアやシリコンサバンナのポジティブな変化は壁や国境も超えることを国際的な投資コミュニティに証明した。ケニアの技術ハブはアイディアやビジネスのインキュベーターとして、アフリカを変えるのみならず、世界をも変えることができる。結局のところ、アマゾンやアリババは大きな夢の小さなスタートアップの時代もあったのだ。必要だったのは、ホームと呼べる場所と成長する時間だけであった。アフリカの起業家にとってそのホームとはシリコンサバンナで、今まさに時が到来したのだ。

 

1 Meet the Startup Building a Market From Scratch To Become Africa's Alibaba Matina Stevis-Gridneff
https://www.wsj.com/articles/with-c-o-d-and-goat-promotions-jumia-aims-to-be-africas-alibaba-1527073200?mod=e2tw

2 Kenya's Mobile Internet Beats the United States For Speed Lily Kuo
https://qz.com/1001477/kenya-has-faster-mobile-internet-speeds-than-the-united-states/

3 3 Things Multinationals Don't Understand About Africa's Middle Class William Attwell
https://hbr.org/2017/08/3-things-multinationals-dont-understand-about-africas-middle-class

4 Africa Internet Users, 2018 Population and Facebook Statistics
https://www.internetworldstats.com/stats1.html

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デジタルトランスフォーメーションと第 4 次産業革命により、プロフェッショナルとしての将来やキャリアに対する見方が急速に変化しています。人工知能 (AI)や機械学習、オートメーションはかつて安定していたキャリア形成や業界全体を不安に陥れました。世界経済は常に流動的な状態にあります。 テクノロジーの進歩により、従業員が自らキャリアを認識し管理する方法にも革命がもたらされています。マーサーの 2019 年グローバル人材動向調査では、高度で創造破壊的なテクノロジーの影響に対し、個々の従業員と企業が互いに協力しなければならないことが示されました。ラテンアメリカのキンバリークラークはこの事実を受け止め、マーサーと提携しデジタル時代の絶え間ない変化に対応するべく、画期的な専門能力開発アプローチを生み出しました。 このソリューションは、ワークフォース内の経験豊かなメンターと従業員に価値を与えるデジタルプラットフォームを組み合わせ、独自の道筋で専門能力の開発に励むことができるようにしたものです。 キャリアプラットフォーム キンバリークラーク社は、会社の従業員と企業経営にインパクトをもたらす創造破壊、いわゆるイノベーションからポジティブな成果を引き出すという課題を提示しました。そこでマーサーが 150 名の従業員を対象にアンケートを行ったところ、驚くべき発見がありました。従業員の 5 人のうち 4 人が自身のキャリアについてはっきりした意見がなく、明確な方向性を見出すためのサポートが必要と答えたのです。 これらの回答を踏まえ、手探りで進む時代に未知の世界への不安を抱く従業員の仕事の満足度とキャリアの安定性を高めるデジタルメカニズムを構築しました。結果として完成したのが「キャリアプラットフォーム」です。 キンバリークラークには、ビジネス環境の再構築が進み、人々が大きな力に翻弄されているように感じているタイミングでこそ、キャリアアップを図る方法を従業員に示したいという想いがありました。これを受けてマーサーはさらに調査を進め、従業員が何を感じているのか、そしてそれはなぜなのか、真に理解するために可能な限り多くの情報を収集し、調査結果から引き出されたプログラムで 4 つのスプリントに辿り着きました。 1.     情報の収集 2.     コンテンツの強化 3.     適用の合理化 4.     すべての検証 驚くべき結果として、これらは従業員と会社にとって独自のキャリアを認識する上で不可欠なものとなりました。マーサーはアジャイル開発手法のスプリントを導入することで、キンバリークラークの既存の組織構造内でプラットフォームとプロセスをシームレスに開発し、反復しました。 キンバリークラークは、この創造的なアプローチを重要な差別化要因としてとらえ、今後マーサーが柔軟で順応性のあるパートナーになると考えました。それぞれのアジャイルスプリントでは、明確な目標を掲げ従業員とステイクホルダーのブレインストーミングと面談から詳細なロードマップまで作成し、従業員にとって魅力ある直感的なインタフェースをデザインしました。マーサーは キンバリークラークのあらゆる層の従業員と緊密に連携し、スプリントとタイムラインの管理から最終的にデジタル・キャリア・プレイブックと専門能力開発ツールとアセットを提供、従業員が独自のキャリアパス戦略を立案できるようにしました。 キャリアプラットフォームには、一群のカスタマイズされたツールと機能を備え、人間の知恵の価値とデジタル管理の洞察と機能が結集しています。キンバリークラークの経験豊富なメンターによるアドバイスを従業員一人ひとりに提供することによって、自身の個人的な目標や情報に基づいた意思決定を行い、専門能力開発の選択を行うことができます。これにより従業員は継続的な教育に対するプロアクティブなアプローチでキャリアを向上させ、キャリアパスや仕事の経験を選択することができます。 従業員がプラットフォームを活用して自分の関心や才能、スキルに基づいた決断をする際にアドバイスを受け、常にテクノロジーによるイノベーションが発展する中、自信をもって働くことができるようになります。 透明性による自己決定権 透明性は、従業員の福利厚生や生産性に責任を持つ経営幹部のリーダーやマネージャーにとって極めて重要です。大企業の経営層は多くの場合、現場からは切り離されていると感じており、従業員の課題や夢、職業上の目標を理解し真につながる方法を模索しています。このプラットフォームで従業員と経営者の間のコミュニケーションが民主化されることにより、相互理解が深まり、形式的な仕事も減ることで、従業員が自らのキャリアをコントロールできるようになります。 キンバリークラークの従業員にとって、キャリア・マネジメント・プラットフォームには将来を考える上で大きなメリットがあります。キャリアを明確に管理できるという機能です。キャリアプランの設計と実現は複雑なプロセスで、多くの場合、曖昧で誤解を招く機会や課題に関する説明も見受けられます。マーサーが開発したプラットフォームでは、従業員はキャリアやメンターによるアドバイスにアクセスできる自己管理ツールがあります。キンバリークラークの従業員は、このダイナミックな協調関係により、将来とキャリアを思い描くだけでなく、最高のアドバイスをもらいながらプロフェッショナルとしての夢をどう実現するかに向き合っています。このプラットフォームでは自身のペースで成長し夢を持つ一方で、スキル、才能、知識基盤を向上させるヒント、そして社内での雇用確保やキャリアパスが促進されます。 また、自分のキャリアや専門能力の開発を自己管理することもできます。とても協力的とは言えない上司やマネージャーの存在により、キャリアアップを妨げられていた友人や家族を誰もが知っているのではないでしょうか。このプラットフォームにより従業員一人ひとりが、理不尽にも誰かの偏見に自分の未来をコントロールされることなく、目標や達成したいことを公開できます。事業の経営者にとって画期的なのは、社員や人的資本にこのようなレベルでアクセスできることです。 また、生産性の高い従業員が見過ごされている、感謝されていない、無視されていると感じるために離職することで、新たな人材を採用するにはあらゆる面でコストがかかり、企業にとって重荷となっています。ラテンアメリカでは、エンゲージメントアンケートでキャリア開発の機会に満足していると回答したのは従業員の 50% に留まりました。半数の人がもっと満足できる仕事を他で探そうと検討している可能性があります。貴重な人材が失われるだけでなく、代わりの人材を採用する多くの時間やお金、リソースが費やされ、企業に破壊的な影響を及ぼします。 水平異動という新たな昇進機会 キャリアアップとは従来、企業内の階段を上って昇給、昇進、権力が増すことと定義されてきました。今日は、従業員の一人ひとりが水平異動を効果的で長期的なキャリア戦略として考慮する必要があります。 プラットフォームを活用することで、社員にはかつてない専門能力開発の門戸が開かれます。リストラにより従来の職はなくなる可能性はありますが、新しい世界は多くの強力なテクノロジーによって接続されます。そして以前は見過ごされていた水平移動によってより報いの多い機会に恵まれる可能性があります。たとえば、ある職員はボリビア、ニカラグア、ウルグアイなどの国における最初のカントリーマネージャーとして割り当てられるかもしれません。 変化は既に始まっていますが、未来の職業ではスキルを構築するために何年も同じデスクやパソコンの前で苦労する必要はありません。キャリアアップは将来的に水平異動という枠にもとらわれることなく、やりがいのある職業経験と独自のプロフェッショナルとしての実績により鍛えられたクリティカルシンキングが求められます。行動的で、豊富な知識や情報を持つ社員を生み出すのは経験です。今こそ、価値を経験にシフトさせましょう。 入社日から始まる未来の仕事 調査結果は、職業の安定性、給与、そして将来のキャリア機会という 3 つの大きな分野で従業員に懸念があることを明らかにしました。これらの懸念に対処するため、ユーザーフレンドリーなキャリアプラットフォームが開発されています。 キンバリークラークは、確かなものが何もない経済情勢の中、従業員にかつてないほどの新しい機会を創出するという任務をマーサーに委ねました。最終的に従業員だけでなく経営陣も熱意ある反応を示すものとなりました。マネージャーやリーダーは、以前より職員に安定したやりがいのあるキャリアを提供する義務があると感じていたからです。 さらに、このプラットフォームは新入社員の入社1日目から導入できるため、職員と企業にとって極めて高い価値をもたらします。それは組織のキャリア全体で真の情報源となります。 グローバル経済がデジタルトランスフォーメーションに適応していくにつれ、ラテンアメリカだけでなく世界中の企業やその社員は価値を発揮し、技術革新で満足度の高いく仕事と生活の質を向上させる新しい方法を探る必要があります。キャリアプラットフォームは目まぐるしいスタートを切りました。 この経験を通して学んだ教訓は、従業員と企業はお互いにとって最善を望んでいるということです。そして、その絆を深めることに貢献できることを嬉しく思います。

Amy Scissons | 27 11 2019

国際チームを首尾よく率いるには何が必要でしょうか? 多くの場合、成功するチームは共通の目標を掲げ、一連の体験を共有することで団結しています。ただし、ワークフォースの分散が進み、出張が利益を圧迫し、環境に負荷がかかるようになれば、それに伴い、リーダーは創意工夫により積極的にチーム力学を発展させ、育成する必要があります。対面会議が少ない中で、国際的なリーダーはどのようにチームを一体化させられるでしょうか? ここでは、国際チームを管理する際に考慮すべき 4 つの習慣をご紹介します。 習慣 1: 「お願いだからそこにいて」という考えから脱却する   間違いなく、テクノロジーは国際チームの効果性を高めるゲームチェンジャーです。ただし、多くの場合、人間主導型の組織は、迅速で恒久的な変化をもたらすデジタルテクノロジーを受け入れ、活用するのに苦労しています。もちろん、対面会議が必要な場合もありますが、マーサーでは、クライアントがオンライン会議プラットフォームでのセミナー、会議、およびその他個人間のやり取りを快適に感じることが多くなっていると見ています。バーチャルワークフォースの流れは目新しいものではありませんが、多くのクライアントがバーチャル環境の俊敏性や多彩な能力を評価し、そのパワーや実用性を積極的に取り込む企業との提携を好ましいと思う転換点に達しています。 今日の革新的な最高マーケティング責任者 (CMO) は、C レベルの経営責任者がこの考え方を取り入れ、差別化につながる新しいテクノロジーを活用しするよう期待しています。マーケティングリーダーは、マネージャーとして、スタッフやマーケティングチームがプライベートな時間にも仕事ができるようにすれば、生産性が高まり、オンラインでの時間が増えることに気付くでしょう。従業員は自分の仕事を管理できるだけでなく、スケジュールを自分で決められる柔軟性を歓迎します。マーサーでは、自分のペースで優れた能力を発揮する自由を与えられると、従業員がより一層奮起して、情熱を持ち、熱心に協力して働くことを観察してきました。才能のある人々に、仕事を片付けるために必要なことをしてもらいましょう。 習慣 2: 国際チームにおける異文化コミュニケーション 方向性が決まり、前進への権限をチームに与えれば、コミュニケーションに集中する時期です。もちろん、異なる文化において、情報やコンテキストは異なる方法で認識、処理、解釈されます。これらの違いにより、コミュニケーションの障害が発生すると、時間、品質、金銭の面で非常にコストが高くなることがあります。効果的なメッセージとは、正確で、特定の電子メール、電話、または会話を必要とする限定的かつ重要な情報のことを指します。意欲を呼び起こすリーダーは自分の思いを表現し、シンプルで記憶に残る、協力的な方法でコミュニケーションを図ります。国際チーム内でのすべてのコミュニケーションでは、内容を慎重に吟味し、盛り込み、考え抜く必要があります。 繰り返しが持つ力を過小評価しないでください。多くの場合、複数の文化や言語を背景とするチームメンバーと仕事をする場合、設定目標、プロセス、タイムライン、期待されていることを繰り返し説明することが、成果達成には不可欠となります。繰り返しは巧みに、また、明確な意図をもってなされた場合、失礼なものとはならず、不必要に細かい管理ともみなされません。これにより、チーム全員の目標達成に向けた能力が増強されます (実際のところ、繰り返しは非常に有効です。何を達成しようとしているのか、3~4 回、特にさまざまな方法で繰り返されれば、脳裏に残ります)。 国際チームと仕事をする場合、最初の 2、3 回の会議で戦略や求められる成果について、全員が完全に理解したとは思わないでください。繰り返しを創造的に使用すれば、チームは目的に集中できるようになります。 習慣 3: 簡潔に、そして文化を意識する   文化的意識は学習するものです。私も、問題解決へのアプローチだけでなく、全体的な視点においても、文化の影響でチームの各メンバーが示す微妙な差異を尊重し、理解するのには時間がかかりました。ダイバーシティおよびインクルージョン (D&I) に関する調査では、チーム全員の意見に耳を傾けることの価値が指摘されています。実際に現在、従業員が自らの視点を共有できるように設計されたさまざまな製品 (従業員エンゲージメント調査とは別個のもの) があり、その多くは D&I を目指して作られています。国際チームでは、この教訓は特に強調されます。東京、台湾、メキシコシティのチームメンバーが話し合う場合、全員が同一の直接的な、シンプルかつ馴染みのある言語を使うことで、効率的に業務を行えるようになり、成功する可能性が高まります。 文化を敏感に意識することは非常に重要です。何年も前、私は人々がマーケティング会議で発言していなかったり、ビデオ会議でもすぐに顔を表示させなかったりすることを非常に懸念していましたが、時間が経つにつれて、それぞれの状況にあった方法でコミュニケーションをとる必要があるのだと気付きました。リーダーとして、他者の学習や仕事のスタイルを尊重することが自分の責任であり、私がそうすることで、個々の人々がさらに心を開いて、私を信頼してくれるようになるのだということを学びました。 マーケティングリーダーも他の皆と同様、信頼を獲得する必要があります。自分が考えたり行動したりするのと同じ方法で、他者も考えたり行動したりするだろうと期待しないことが重要になります。人は異なる視点を持ち、内向的な人から外向的な人、その中間の人々など、性格はさまざまです。そして、その多様性が成功に貢献する鍵となります。 習慣 4: 本当の意味でポジティブにリードする   私の好きな習慣は、全身全霊で仕事に打ち込むことです。リーダーとして私たちは、皆に自信をつけてもらうような真摯で誠実な励ましや誉め言葉をかけるよう、意識的な努力をしなければなりません。各従業員の動機づけは異なり、指示に従う方法や感性も異なるため、これには時間がかかり、配慮が必要となります。企業としては攻めの目標を設定しているのですから、要求は厳しく行わなくてはなりません。ですが、目標を達成する上で最も効果的で価値あるアプローチは、特に困難な時期に、責任を果たそうとする従業員を意識的に励ますようにする方法です。 性別、人種、国籍に関わりなく、信頼できる肯定的なフィードバックや励ましを受けた人がより丁重に、生産的かつ情熱的に反応するというのは、最も重要な普遍的事実でしょう。正の刺激強化 (Positive Reinforcement) の効果は、個人的に何度も経験して知っています。最も必要な時に、私も友人、同僚、仲間のチームメンバーから声をかけてもらいました。本当に助けになるものです。実際、私の知人で共に仕事をしてきた、最も成功を収めている経営者たちは、非常にポジティブな人々です。 チームと個人は、特に状況の厳しい時期には、自分が優れた仕事をしており、正しい方向に向かっているのだと思い起こす必要があります。キャリアの一時期に、圧倒されるように感じたり、感謝されていない、あるいはやる気が出ないと感じている人に対し、「よくがんばっていますね」、「その調子」などと本心から伝えることがどれほどの影響力を持つか、過小評価しないでください。正の刺激とは、従業員が成功に向けて投資している時間とエネルギーを高く評価し、その努力と成果を褒めることです。 初出はThrive Global。

Didintle Kwape | 14 11 2019

アフリカ大陸で多国籍企業の事業拡大を支えるのは、貴重な資産の1つである若手社員です。 アフリカでは記録的な数のティーンエイジャーや若年層が失業している、または十分な仕事に就いていません。しかし彼らは機会さえあれば率先して働く意欲を持っています。南アフリカだけでも、今年度の失業率は 30% を超えると予想されており、15~24 歳の層が失業者の 3 分の 2 を占めています。1 人材プールの最大活用 南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領は 2019 年 6 月、「若者の失業が国家的な危機となっている現状について大変懸念している」と語りました。2 現在、アフリカ大陸の各国では、多国籍企業と地元の中小企業双方で若者の雇用が円滑に進むよう労働法を改正し、形式的な手続きを簡略化しています。さらに非営利組織と協力し、若者の才能や必要な労働スキルを育成しています。 国際労働機関 (ILO) とアフリカ開発銀行、アフリカ連合委員会、国連アフリカ経済委員会 (UNECA)のパートナーシップに見られるように、これら取り組みを支援するため各種団体が連携しています。地域および国全体で一体となり若者の雇用という課題を解決すべく取り組んでいます。ILO は、若者が就労に十分に備えられるよう、就労サービス、スキル開発、労働市場訓練を提供し、恵まれない若者のために技術や職業に関する教育、実習、職業紹介サービスの充実に尽力しています。3 6 月、ケニアのウフル・ケニヤッタ大統領は、マスターカード財団、ケニア政府と民間部門の間で若手社員のための官民パートナーシップ Young Africa Works プログラムを開始しました。このプログラムでは 5 年以内に、500 万人の若いケニア人を訓練し「尊厳とやりがいのある仕事」に就かせることを目指しています。 4 マスターカード財団はケニアの銀行 2 行 (Equity Bank と Kenya Commercial Bank、およびその各財団) とともに、約 10 億ドルの資本、事業開発サービス、およびプログラムの市場連携を提供します。目的は若手社員のための仕事を創出することであり、これは 20 万を超える個人企業、中小企業が生産性を強化し、持続可能性や創意工夫を高めるのに役立ちます。4 「国際的にビジネスを展開するホテルはアフリカ大陸の新興市場へ進出する際、若者のスキル開発を育む業界の1つとなっている」とヒルトンのアフリカおよびインド洋業務担当副社長のヤン・ヴァン・デル・プッテンは言います。5ヒルトンはモロッコ、ケニア、ザンビア、ボツワナなどアフリカ全域に 46 軒のホテルをオープンし、今後 5 年以内の倍増を計画しています。観光とホスピタリティ事業の拡大は、社会経済的な成長を促進するだけでなく、意義のある雇用機会を創出します。アフリカの若い労働者の成功を支援する、そのような環境を作り出すことは極めて重要です。 現代の若者を訓練する 基本的な労働スキルに加え、新興デジタル経済の若手社員はデジタル技術を使いこなすこと、創造的な思考力や問題解決能力、互いに協力し共感する順応性など、幅広いスキルを習得することも求められています。6 ウィットウォーターズランド大学のマンデラ・ローズ・スカラーのシンバラシェ・モヨ氏は言います。「ルワンダやケニアのような国々はすでに、デジタル経済と未来の仕事に若者を備えさせる上で進歩を遂げている。しかし他アフリカ諸国では、スキル格差と不十分なデジタルインフラに対し意義のある行動がまだ見られていない」7 モヨ氏は、アフリカ諸国は未来の仕事に若者を備えさせる必要性があると助言しています。まず、ニーズに応える教育システムを構築し適切なスキルと責任感を身に付けさせることです。また、全国的にデジタルインフラを展開し国家間における相互接続の向上も欠かせません。さらに、拡大するデジタル経済の中で利害関係者を継続的に監視するには、適切な規制政策の策定が求められます。最後に、大がかりなデジタル技術の訓練プログラムをサポートするには、官民協力を最適化すしなければなりません。 「政府、国際開発金融機関、民間部門が協力することにより、アフリカの若者のスキルアップを促進する革新的な金融モデルを創出する余地が生まれます」 とモヨ氏は記しています。「これにより、特にアフリカ諸国でデジタルインフラを構築する際に、労力が重複して不平等が引き起こされる状況を減らすことができます。多くの若いアフリカ人が訓練プログラムに参加しデジタルインフラにアクセスできるようにする、そのカギは官民連携が握っているといえます」 新たな労働力を訓練する 企業はアフリカの若者の間で急速に普及している携帯電話を活用し、モバイルアプリ経由でトレーニングや開発プログラムを提供することもできるでしょう。マーサーの2019年グローバル人材動向調査レポートによると、南アフリカの労働者は職場で成功する方法に新しいスキルやテクノロジーを学ぶ機会を一番に挙げる他国の考えに同調しています。 調査では、労働者が自習を好んでいることも明らかになりました。企業は情報源として、まとめられたノウハウや専門家にアクセスできるようプラットフォームを与えることが望まれています。企業が主催するトレーニングと従業員が自分で行うトレーニングを組み合わせ、何をどう学ぶかを学習者にゆだねながら組織の目標に貢献するスキル開発を行うことができます。 マーサーの調査では、99% の企業が未来の仕事に備えて行動を起こしています。具体的には、現状と必要とされるスキルの供給ギャップを識別し、将来にフォーカスした人事戦略を立案し、新しいテクノロジーやビジネス目標に合わせたスキル要件に適応させようとしています。アフリカでの事業拡大に関心を持つ多国籍企業にとって、これらのステップで若年労働者のスキルアップや訓練、支援を行うことは極めて重要となります。 多国籍企業は、アフリカの若手社員が何を必要としているかを理解し、人を中心とした戦略を開発し統合することによって、アフリカの労働力開発の最前線に立つことができます。これにより、利害関係者の今日のニーズに応えつつ、明日のための労働力の拡大、改善、育成を実現することができます。見渡す限り意欲のある労働者がいるアフリカ大陸の完全なる再発見により、長期的な利益がもたらされることでしょう。 出典: 1.     "Africa's Youth Unemployment Rate to Exceed 30% in 2019: ILO," 7Dnews, 4 Apr. 2019, https://7dnews.com/news/africa-s-youth-unemployment-rate-to-exceed-30-in-2019-ilo. 2.     D, Sourav. "Youth unemployment a 'national crisis' in South Africa, says Ramaphosa," Financial World, 18 Jun. 2019,https://www.financial-world.org/news/news/economy/2276/youth-unemployment-a-national-crisis-in-south-africa-says-ramaphosa/. 3.     "Youth Employment in Africa." International Labour Organization, https://www.ilo.org/africa/areas-of-work/youth-employment/lang--en/index.htm. 4.     Mbewa, David O. "President Kenyatta launches program to tackle Kenya's youth unemployment," CGTN, 20 Jun. 2019, https://africa.cgtn.com/2019/06/20/president-kenyatta-launches-program-to-tackle-kenyas-youth-unemployment/. 5.     "Exclusive: An interview with Hilton's Jan van der Putten on expansion in Africa," Africa Outlook Magazine,7 Apr. 2019, https://www.africaoutlookmag.com/news/exclusive-an-interview-with-hiltons-jan-van-der-putten-on-expansion-in-africa. 6.     "World Development Report 2019: The Changing Nature of Work," The World Bank Group, 2019, https://www.worldbank.org/en/publication/wdr2019. 7.     Moyo, Simbarashe. "4 ways Africa can prepare its youth for the digital economy," World Economic Forum, 29 May 2019, https://www.weforum.org/agenda/2019/05/4-ways-africa-can-prepare-its-young-people-for-the-digital-economy/.

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Wejdan Alosaimi | 17 10 2019

何十年にもわたり、サウジアラビアは国家的、文化的、経済的に石油輸出およびエネルギー産業と密接に結びついてきました。Saudi Vision 2030 と名付けられた大胆且つ真新しいビジョンは、大規模な改革と政策立案により、化石燃料依存から脱却し、サウジアラビアの国内外を近代化させ、世界的な金融大国となることを目指しています。 変化を受け入れる力 2016 年にムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アル・サウド皇太子が発表した Saudi Vision 20301 という国家的プロジェクトでは、急速に変化する世界のリーダーとして台頭する、という前例のないコミットメントが詳述されています。新しい経済状況を反映して原油価格が変動し、地政学的な勢力が中東全体の国家の役割と目的を形作るにつれて、積極的に変化を受け入れる、というサウジアラビアのこの決断は国内外で驚くべき波及効果をもたらす可能性があります。 人口 3,340 万人以上、年齢の中央値が 25 歳のサウジアラビアには、大きな挑戦と機会に満ちた未来があります。Saudi Vision 2030 は、グローバライゼーションが続く世界において石油が時代遅れで有害なエネルギー源と見られる中、何百万人もの若い市民の労働力、成功への道筋を国家が示すロードマップとなります。長年にわたり作り上げてきた収益源と経済パラダイムを移行させるためには、地元の労働力のスキルセットを本格的にシフトし、最新テクノロジーに習熟する必要があります。 他の国々が気候変動やその他の地政学的なシフトに苦戦している一方、サウジアラビア政府は政策改革によって国内外の人々の生活を向上させる具体的な方法を世界に指し示しています。2 複雑なグローバル経済への対応 Saudi Vision 2030 は、デジタルトランスフォーメーションを活用しつつ、イノベーティブな国内の人材政策の実施を試みるインドなど、経済成長著しい国々に大きな影響を与えるはずです。 実際にサウジアラビアとインドとの関係性はますます複雑化してきています。インドは多くの西側諸国とは異なり、力強い経済的成長を推進するために大量の石油を必要としています。欧州や米国など工業化されたマーケットでは、環境に優しい代替交通手段や電気自動車の需要が高まっていますが、インドでは現在も化石燃料に大きく依存しています。2040 年までにインドは、拡大する経済と徐々に都市化する人口を支えるために、毎日最高 1000 万バレルの原油を処理する必要が生じると予想されています。3 サウジアラビア政府は、国家として市民生活の水準を向上させるための政策 (市民に無料の大学教育を提供するなど) を既にいくつか実施しており、民営化を優先して経済の国際化を進めています。2030 プランでは、金融機関が民間部門の成長を促進し、グローバルな経済競争に向けて国内の労働力を調整する点で大きく前進することを奨励しています。建設、金融、ヘルスケア、小売、宗教観光など、民営化や石油以外の産業の成長に注力することで、サウジアラビアの企業や起業家に新たなチャンスを創出します。4 地域のリソースを活用した未来の創造 Saudi Vision 2030 では、労働市場と社会における女性の役割、デジタルトランスフォーメーションと自動化の影響、サウジアラビア企業の感性を近代化させる必要性など、国家が直面する地域的、文化的な課題の多くが取り上げられています。女性の労働参加率を 22% から 30% に引き上げることを目標に、女性に車の運転を認め、経済的成長に至る道を開いたことは、世界中の投資家から好意的に受け止められました。2030 プランでは、国内問題と国民の健康全般にも重点を置き、平均寿命を 74 歳から 80 歳に引き上げる目標を掲げ、すべてのサウジアラビア国民に対し、毎日の運動と健康的なライフスタイルを推奨しています。5 サウジアラビア政府はまた、スマートフォンやデータ中心のオペレーション、その他のテクノロジーを通じて市民とリソースをつなぐ電子政府サービスを導入することで、社会にデジタル時代をもたらそうとしています。この動きにより、政府の仕事がなくなった人的資本が民間部門に流入するはずです。『マーサーグローバル人材動向調査2019年度版』のレポートによると、インド、ブラジル、日本などの国では、オートメーション分野が 70% 成長するため、サウジアラビアなどで働き手のための新たな役割やプロフェッショナルによる開発機会を探るニーズが高まることが予想されます。 2030 プランでは、国家固有のリソースに向けて壮大なビジョンがあります。市場経済と政府機関全体における女性のエンパワーメントと最新テクノロジーの統合は、この包括的な戦略の一部に過ぎません。サウジアラビアはグローバル経済の先進的な金融メカニズムの投資を招き入れ、国家の歴史に焦点を当てたキャンペーンで観光を盛り上げ、新しく現代的な視点から国民と世界を永遠に続く未来へと導こうとしています。成功するか否か、世界は 2030 年に知ることになるでしょう。 出典: 1. Kingdom of Saudi Arabia. "Saudi Census: The Total Population." General Authority for Statistics, Accessed 11 July 2019,https://www.stats.gov.sa/en/node. 2. Mohammed bin Salman bin Abdulaziz Al-Saud. "Vision 2030." Vision 2030, 9 May. 2019, https://vision2030.gov.sa/en. 3. Critchlow, Andrew. "India is too important for oil titan Saudi to ignore." S&P Global Platts, 6 Mar. 2019, https://blogs.platts.com/2019/03/06/india-important-oil-saudi/. 4. Nuruzzaman, Mohammed. "Saudi Arabia's 'Vision 2030': Will It Save Or Sink the Middle East?" E-International Relations, 10 Jul. 2018, https://www.e-ir.info/2018/07/10/saudi-arabias-vision-2030-will-it-save-or-sink-the-middle-east/. 5. "Saudi Arabia Vision — Goals and Objectives." GO-Gulf, 14 Jul. 2016,https://www.go-gulf.com/blog/saudi-arabia-vision-2030/.

Varun Khosla | 03 10 2019

何十年にもわたり、スタートアップ企業やその役員報酬というと、シリコンバレーやテクノロジーの第一人者が多数働く、次世代のユニコーン企業を目指す 10 億ドル規模のイノベーティブな会社やその最先端のオフィスビルのイメージで語られてきました。しかし、近年、グローバルスタートアップ企業はこれまで予想もしなかった地域で成長しています。 最近の調査によると、8 億 9,300 万ドルが中東および北アフリカのスタートアップ企業 366 社に投資されています。スタートアップ企業への投資額は 2017 年に比べ 2 億 1400 万ドル増加し、6 億 6900 万ドルとなりました。1 また、東南アジアにおいても、海外 (ほとんどの場合シリコンバレーなどの欧米) で学び、地元に戻った「ウミガメ」と呼ばれる人々によって、スタートアップ企業の立ち上げが相次いでいます。この地域では重要な転換点を迎えており、東南アジアの VC 投資家は 327 ディール、 78 億ドル超を投資しています。2 すべてのスタートアップ企業で必要不可欠な要素、それはリーダーシップです。しかし、幹部クラスの人材と経営陣を確保・維持することは、成長中のスタートアップ企業にとって、特に報酬面では大きな課題となるかもしれません。 役員報酬を変える機関投資家 世界的に有名なスタートアップ企業の多くは、ジェフ・ベゾス、ジャック・マー、マーク・ザッカーバーグなど、カリスマ的な創業者によって立ち上げられました。しかし、これらの有名人や成功物語は、世界中に花開くスタートアップ企業の新しい時代の幕開けを反映しているものではありません。 たとえば、中東・北アフリカ (MENA) では、投資会社がスタートアップ企業の立ち上げに必要な初期の資金援助を行っています。これらの投資会社は、スタートアップ企業の立ち上げ時から資金繰りを支援しています。さらに、これらのスタートアップ企業の経営幹部は創立者ではないため、ロイヤリティや創造性、コミットメントを維持するために異なる報酬モデルを望んでいます。 C-レベルの優秀な人材を獲得するのは、実績がほとんどない、あるいは全くないスタートアップ企業にとってはリスクが高いため、非常に困難と言えるかもしれません。従来、欧米のスタートアップ企業は成長予測を前提とした中長期的なベンチマークを中心に役員報酬パッケージを策定してきましたが、成長モデル、投資戦略、役員報酬の三角化は複雑で厳しい課題となることがあります。 現在、世界的なスタートアップ企業はほとんどの場合、インスピレーションに富む創業者ではなく、投資会社が中心となって設立されているため、会社は経営陣、いわば成功と失敗の分かれ道となり得る人々に払う報酬を決定する際は入念に検討する必要があります。 役員報酬はいくらにすべきか? 当然のことながら投資会社は収益の最大化を望みます。つまり、スタートアップ企業にはできるだけ多くの純資産や株式を保持しておきたいと考えます。スタートアップ企業の役員に支払われる金額 、株、またはオプションはすべて投資会社が運用コストとして支払う費用になります。ただし、スタートアップ企業の役員に低い報酬を提示したり、スキルや経験のない人材を雇ったりすると、企業の競争力、成長力、収益力が損なわれるリスクもあります。 経営陣に潜在的な株式を提供する財務的な取り決め (シャドウエクイティともいう) は、慎重に考慮し検討する必要があります。役員報酬プランは、スタートアップ企業の報酬のインセンティブと経営者を維持する制度として機能させる一方、企業に資金を提供した投資家や株主に適正なリターンを提供するものにしなければなりません。投資家と株主は、経営陣に適切なエクイティ・プールを提供するために、どの程度の株式希薄化を受け入れることができるかを決める必要があります。 このため、多くの企業では、企業価値の増加に対応して資金調達の各投資ラウンドでエクイティ・プールのサイズを縮小する段階的アプローチの実行が決定されます。このタイプのプログラムにより株式希薄化を緩和し、特に製薬業界やフィンテック業界など、熟練した専門家や経営者の才覚や知識を必要とする、先進的なスタートアップ企業を扱う際に創造的な報酬戦略を策定することができます。 投資会社は、一定のタイミングと価格で株式を売買する権利を付与する株式オプション、または会社の実際の所有権を付与する普通株式のいずれかを従業員に提供することがあります。いずれも株式を希薄化しますが、オプションでは通常、普通株式よりも希薄化の効果が高くなります。たとえば、オプションで構成されるエクイティ・プールは、会社資本の 15 ~ 20% に達することがありますが、普通株で構成されるプールではわずか 3 ~ 5% に過ぎません。これは、長期インセンティブ報奨について、同額をオプションで支払うと、普通株の付与と比べて株式の希薄化効果が高まることを示しています。投資会社は、目的に対してどの戦略が最も適しているかを判断する必要があります。 役員および経営幹部に支払うタイミング 投資家が役員や経営幹部に支払うのは、投資回収の後にすべきでしょうか?それとも、業績は多くの場合、制御不能な外部の経済要因に左右されるため、経営者報酬は業績ではなく、従業員として能力を最大限に発揮して仕事を遂行したかどうかに基づいて支払うべきでしょうか。 多くのスタートアップ企業では、投資回収のベンチマークが経営幹部をやる気にさせ、株主価値を生み出すために最善を尽くす追加のインセンティブになると考え、前者の戦略を実行しています。実際、多くのケースで長期インセンティブプランは投資家がリターンを受け取った時にのみ支払われています。あるいは、一部のスタートアップ企業は、相互に合意した特定の企業の目標や目的に基づく役員や経営幹部に対する報酬を選択しています。報酬は現金や株式で提供されますが、株式の売却または付与のタイミングが制限されたり、オプションや普通株の形式で付与されたりもします。 世界中でスタートアップ企業が出現し、アイデアやイノベーション、そして次世代における未来のユニコーンを生み出す投資家や経営幹部が登場してきました。これらのスタートアップ企業の経営幹部を担う役員報酬の支払方法について新たなトレンドが続く中、グローバルスタートアップ企業は投資家の利益を最大化しつつ優秀な経営幹部を確保する選択肢を慎重に検討する必要があります。 出典: · "2018 MENA Venture Investment Summary." MAGNiTT, January 2019, https://magnitt.com/research/2018-mena-venture-investment-summary. · Maulia, Erwida. "Southeast Asian 'turtles' return home to hatch tech startups." Nikkei Asian Review, 22 May 2019, https://asia.nikkei.com/Spotlight/Cover-Story/Southeast-Asian-turtles-return-home-to-hatch-tech-startups.  

Jackson Kam | 05 9 2019

ますますデジタル化が進み、Eコマース主導の世界において、ここ数年間で中国が大国として浮上してきました。その国のデジタル経済は、2018 年上半期に GDP 成長率の 38.2%を占め、1検索エンジンのバイドゥ、Eコマースの巨人アリババ、インターネットサービスプロバイダーのテンセントなど、世界のインターネット企業上位 20 社のうち 9 社が本社を置いています。2  実際、中国の成功は世界中の企業や経済が存在感を保ち、競争力を維持するための教訓として役立ちます。 デジタル化を推進する政策イニシアティブ 中国の成功の原動力の 1 つには、デジタル経済への移行に政府が注力していることが挙げられます。2015年、中国の最高機関である国務院は「中国製造 (メイド・イン・チャイナ) 2025」」という報告書を発表しました。このドキュメントでは、デジタルイノベーションを通じて中国の製造拠点を変革する戦略を概説しています。その戦略的目標には、製造のデジタル化と「情報化」を大幅に拡大することが含まれます。たとえば、報告書の IT と工業化の統合というカテゴリーの中で、ブロードバンドの普及率は 2013 年の 37% から 2025 年までに 82% に高める目標を掲げています。4 とはいえ、概説されたイニシアティブにおいても世界の政策決定者の間で懸念が存在しています。5政府の指示する産業政策には中国企業への財政的援助が含まれ、不公平な競争を生み出しているという懸念です。一部の人は中国による外国のテクノロジー企業に対する投資について懸念しています。同時に、報告書に概説されている目標と戦略は、中国の指導者たちが、ますますデジタル化する世界に備えて国家を整えることに注力しようとしていることを示しています。 デジタル化の未来にフォーカスする投資活動 そのために中国企業、研究機関、政府の研究開発投資が急増しています。経済協力開発機構のデータによると 2000 年以降で、米国内で投資された 4,840 億ドルにはわずかに及ばないものの、約 400 億ドルから 4,430 億ドルに増加しました。6 中国はまた、主要都市と遠隔地の間で市民のデジタル格差を最小限に抑える努力をしています。いくつかの州では、経済をデジタル化する計画を策定しています。たとえば、貴州省ではデジタル経済を毎年 20% 成長させることを計画しています。7 さらに、世界経済フォーラムはいわゆるタオバオ (淘宝) 村において、少なくとも 10% の世帯が Eコマースの巨大企業アリババのショッピングサイト、タオバオのオンラインストアを運営していると説明しています。そのような村は Eコマースで少なくとも 160 万ドルを売り上げており、1,000 か所を超えて中国の田園地帯に点在しています。8 経済のデジタル転換とEコマース世界の成功では、金融投資とともにテクノロジー企業の成長を可能にする政策が不可欠です。これには学生が批判的思考力と問題解決能力、デジタルリテラシーを身につける上で役立つ教育モデルが含まれます。さらに、教育は学校を卒業して企業に就職した後も続け、テクノロジーの進歩に遅れないようにするのに役立つトレーニングプログラムを提供する必要があります。 さらに、強力で革新的なテクノロジーセクターにするためには、安定した資本市場、知的財産保護、および汚職を防止し検出するメカニズムが必要です。新規事業育成プログラムなど、民間部門と公共部門のコラボレーションも活気のあるデジタル環境の育成に貢献します。 従業員から始めるデジタルワークフォースの構築 企業だけでなく、政府も成長するデジタル環境のために備え、意味のある存在であり続け、競争力を維持することができます。意外に思えるかもしれませんが、まずは人材にフォーカスし、次にテクノロジーを捉える方が上手くいきます。最先端のテクノロジーソリューションを生かすも殺すも人間次第だからです。 革新的な職場文化のための3つの要件: 1. 方法:従業員がアイデアを考案し、適切なチームを確立し、ビジネスケースを構築し、開発してテストするために必要となる道具や権限。 2.動機:直接の職務の担当を超えて考え、与えられた枠組みの中でリスクを負うことを奨励することで、モチベーションが高まります。さらに、ボーナスなど、仕事の結果として生じる経済的なメリットも積極的な参加を促進します。 3. 機会:従業員にはブレーンストーミングとイノベーションのための時間、道具、そして空間が必要です。 俊敏性も革新的でデジタル化された職場のカギとなります。従業員は自信をもって部門を超えて同僚と連携し、不当な批判にさらされることなくアイデアを共有できるようになるべきです。トレーニングのための予算を確保するならば、雇用主の成功に継続的に貢献するためのスキルの取得にも役立つはずです。 イノベーションについていくためのテクノロジー投資 もちろん、テクノロジーはデジタル化の成功において重要な役割を果たしています。製造サービス会社ジェイビルの調査によると、ネットワーク機能が十分でないことや新しいシステムと統合できないレガシーアプリケーションの制約などが、4 分の 3 のブランドでデジタル転換アクティビティに影響を及ぼしています。ただし、99% のブランドは業務を妨げる時代遅れのプラットフォームに取って代わる新しいテクノロジーに投資してもいます。9 デジタル強国として中国が台頭してきたのは、計画、投資、そして仕事の成果です。企業と国の両方は、中国のデジタル化への取り組みとEコマースの成功から学ぶことができます。 出典: 1.        China Academy of Information and Communications Technology (CAICT) under the Ministry of Industry and Information Technology (MIIT), Xinhua News, December 23, 2018, http://www.xinhuanet.com/english/2018-12/23/c_137693489.htm. 2.        Heimburg, Fabian von, "Here are 3 lessons Europe can learn from China's flourishing start-ups," World Economic Forum, September 15, 2018, https://www.weforum.org/agenda/2018/09/3-lessons-europe-can-learn-from-china-flourishing-start-up-ecosystem/. 3.        "World Payments Report 2018," Capgemini and BNP Paribas Services, https://worldpaymentsreport.com/non-cash-payments-volume/. 4.        State Council of China, "Made in China 2025," IoT One, July 7, 2015, http://www.cittadellascienza.it/cina/wp-content/uploads/2017/02/IoT-ONE-Made-in-China-2025.pdf. 5.        Morrison, Wayne M., "The Made in China 2025 Initiative:Economic Implications for the United States," Congressional Research Service, August 29, 2018, https://fas.org/sgp/crs/row/IF10964.pdf. 6.        "Gross domestic spending on R&D," Organization for Economic Co-operation and Development (OCED), accessed on April 1, 2019, https://data.oecd.org/rd/gross-domestic-spending-on-r-d.htm. 7.        CAICT under MIIT, "China's digital economy surges 18.9%, drives growth," China Daily, July 20, 2017, http://www.chinadaily.com.cn/business/2017-07/20/content_30179729.htm. 8.        Wenway, Winston Ma, "China's mobile economy, explained," World Economic Forum, June 26, 2017, https://www.weforum.org/agenda/2017/06/china-mobile-economy-explained. 9.        "Digital Transformation Strategies: How are They Changing?"Jabil, https://www.jabil.com/insights/blog-main/how-are-digital-transformation-strategies-changing.html.

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