退職

補完年金貯蓄制度がインドの年金基金モデルから学べること

2019年6月27日

Anil Lobo
インドの企業リーダー - マーサーの退職貯蓄制度

Senior couple sitting in park looking at  their smart phone and laughing in Delhi, India; Shutterstock ID 1266890002; PO: 123
“人口の高齢化や退職準備についての懸念がおありですか?インドの国民年金制度で補完型の退職貯蓄計画について知らせる方法について考えてみましょう。”

補完型退職貯蓄プランは固定給のない高齢者のために安全と安定を提供するための制度であり、インドの国民年金制度 (NPS) はまさにそれを目指しています。NPS は、補完型確定拠出年金プランであり、制度への加入は任意です。世界のほとんどの国と同様、インドの人口も高齢化しており、寿命も長くなっています。健康状態や衛生状態の改善により、世界の平均寿命は1990年の65歳から2050年までには77歳に延びると予測されています。1

ほとんどの人にとって寿命が長くなることは、働かないで生活を楽しむ期間が長くなることを意味します。ただし、ますます多くの世界中の人々にとって、働かない期間に快適に暮らすために十分な収入を維持することは困難になることが予想されます。ほとんどの高齢者はもはや収入を得ていないだけでなく、年を取るにつれて生活費とインフレ率が増加しています。世界中の政府指導者が国民の退職後の生活に備えるよう支援する方策を検討している中、退職後の貯蓄を促進し、高齢の労働者が老後の貧困状態を回避することを支援するモデルとして、インドの NPS を参考にできます。

インド国民年金制度の基本

2004 年、インド政府は国民に退職後の収入を得させることを目指して国民年金制度を開始しました。2この制度は年金改革を実施し、退職後の貯蓄の習慣化を促進することを目的としています。

当初、このプログラムは国家公務員のみが利用できましたが、2009 年には、18~60 歳のすべてのインド国民が NPS を追加で利用できるようになりました。Tier I NPS 口座 (税務上の優遇措置を受けるのに必要な口座) は、口座保有者が退職年齢に達するまで早期の引き出しを抑制するように設計されています。口座保有者が退職年齢前に引き出す場合、2 割のみ許可されますが、残りは年金保険の購入に使用されます。NPS の加入者には税制上の優遇措置が十分に提供され、税引前で拠出が行われます。ただし、一部引き出した場合は課税されます。

退職年齢に達した場合、累積金額の 6 割を非課税で引き出すことができますが、残りの 4 割は公認年金保険機構から年金保険を購入する必要があります。給付は 70 歳まで延期して投資を続けるか、希望すれば新たな拠出を行うことも可能です。

Tier II NPS アカウントは、厳しい解約ペナルティやロックイン制度のない任意の年金基金です。3 年間のロックイン期間を要する Tier II NPS では、いくつかの税務上の特典が提案されています。ただし、この提案は確定ではありません。

この制度の開始後にインド政府は、特に低収入労働者の間で退職後の貯蓄を促進する追加の社会保障プログラムを創設しています。2010 年、政府の Swavalamban スキームでは、政府または雇用者年金でカバーされていない、毎年 1,000 ~ 12,000 ルピーを拠出した貯蓄者の口座に、1,000 ルピーを預けることが約束されました。ただし、2015 年には、退職時に一定の資格を満たす貯蓄者のために確定拠出年金を保証する Atal Pension Yojana (APY) が支持されるようになると、その計画は廃止されました。さらに、APY では 5 年間 (2015 年から 2020 年まで) で基金の合計拠出金の 50% または年間 1000 ルピーのいずれか少ない方で政府が出資を行っています。

インドの NPS は何度か繰り返され、進化し続けていますが、この制度はインド国民の間で退職者の貯蓄を増やすのに役立っています。国民の期待も変化しています:老後を支えてくれる若い家族に依存する代わりに、貯蓄を調整して、退職後の生活を支える準備をし始めています。

それに加えて、NPS は最も安い投資商品の 1 つです。NPS の全体的なコストは他の商品よりはるかに低く、おそらく利用できる最も安い年金商品です。

インドモデルから学べる3つの教訓

国民全員のための国民年金プログラムを提供するインドの実験は、世界中の組織のリーダーに対して、多くの貴重な教訓を提供しています。

1.持続不可能な国債には新しい解決策が必要

NPS が創設される以前、インド連邦および州政府の職員は税方式の確定給付年金プログラムにより、退職時にインフレ調整後 5 割の代替賃金で補償されていました。1980 年代半ば、このプログラムのコストは年間 5 億ドル未満でしたが、2006 年までに寿命が延びたため年間 6,000 億ドル以上に急上昇しました。 3

プログラムは持続不可能となり、リーダーは将来の労働者の退職に備え、国の財政を保護するための代替プログラムを開発する必要があることに気付きました。NPS の創設以来、新たに政府職員となるすべての人が加入しており、労働者が自ら退職に備える責任を養い、政府の持続不可能な年金債務がかさんでしまわないよう保護しています。

2.補完型退職貯蓄制度で重要となる税制上の特典

加入者のほとんどは、税制上の優遇措置のために NPS への投資を選択します。しかし、一部のインド国民は、ミューチュアルファンド商品や民間退職貯蓄手段の中には市場平均を上回る可能性が高く、税制上の優遇措置も提供されていたため、NPS への加入を選択しなかったことが報告されています。

国民に貯蓄を奨励し、NPS を促進するために、政府は 3 種類のカテゴリーで減税オプションを用意しました。3 番目の選択肢は、NPS の企業モデルを通じて拠出されている給与を支給される従業員に限定されています。3 つのカテゴリーはすべて組み合わせて利用できますが、互いに排他的です。

さらに、退職時に認められているコーパスの非課税引出し限度額 (コーパスの早期限度 4 割からコーパスの 6 割まで) が最近緩和されました。もともと、引き出し額は 6 割が許可されていたものの、残りの 2 割には通常の税率で課税されていたため、完全非課税にすることでさらに魅力が高まりました。

雇用主が提供する確定拠出年金制度を含む他の退職貯蓄制度を利用できる少数の役員がいるかもしれませんが、国民のほとんど (特に労働者階級) は他の退職貯蓄制度を利用できないため、NPS の優遇税制について説明することが、退職貯蓄を奨励する決定的な動機付けになります。

3.国民にはモデルの優遇税制に関する教育が必要

NPS ではいくつかの優遇措置が提供されているものの、加入率は比較的低いままとどまっています。4最近の調査に対する回答からは、貯蓄の重要性や複利の利点を理解していないため、加入しないままでいる可能性があることが明らかになっています。

NPS リーダーは、この制度について人々に伝え、教育するためにさまざまな方法を使ってきました。たとえば、別々の 2 か所で行われたパイロットプログラムでは、組織化されていないセクターの労働者と主要な利害関係者を対象としたワークショップ、会合、キャンプが開催されました。さらに、情報発信はケーブルテレビネットワーク、ラジオ、広告宣伝車、セミナーやロードショーで行われました。

インドでは年金プログラムの成功の評価が続いており、将来さらに変更が加えられる可能性があります。多くの国で高齢者の貧困問題を解決しようと苦労していますが、インドの NPS は多くの国民にとって将来を保護するための積極的なステップとなっており、モデルとして参考にする価値があります。

出典:

1. United Nations: Department of Economic and Social Affairs,"World Population Prospects — 2017 Revision: Global life expectancy," United Nations: Department of Public Information, June 21, 2017, https://www.un.org/development/desa/publications/graphic/wpp2017-global-life-expectancy./
2. "National Pension System — Retirement Plan for All," National Portal of India, October 22, 2018, https://www.india.gov.in/spotlight/national-pension-system-retirement-plan-all.
3. Kim, Cheolsu; MacKellar, Landis; Galer, Russel G.; Bhardwaj, Guatam, "Implementing an Inclusive and Equitable Pension Reform," Asian Development Bank and Routledge, 2012, https://www.adb.org/sites/default/files/publication/29796/implementing-pension-reform-india.pdf.
4.Zaidi, Babar, "5 Reasons Why Investors Stay Away From NPS. But Should You?" The Economic Times, December 27, 2018, https://economictimes.indiatimes.com/wealth/invest/5-reasons-why-investors-stay-away-from-nps-but-should-you/articleshow/61890679.cms.

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Anil_Lobo Anil I Lobo |27 6 2019

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アジアは年金危機を乗り越えなければならない
David_Anderson David Anderson |03 4 2019

アジアの年金制度は大きな課題に直面しています。この地域では急速に人口が高齢化し、少子化が進むなど、人口統計学上の激しい変化が見られます。しかし、地政学的な不確実性と最低レベルの金利により、投資収益率は比較的低くなっています。 堅固な年金制度が比較的少ない地域であるため、多くのアジア諸国は、十分な年金を提供するのに苦慮しています。政府は金銭的負荷を軽減し、若者と高齢者による世代間の争いを回避するために、今すぐ積極的な行動をとる必要があります。 十分性、持続性、健全性の観点から世界の年金制度を比較・ランク付けする2018年度マーサー・メルボルン・グローバル年金指数(MMGPI)によると、アジアの出生時平均余命は、過去40年間に、多くの国で7年から14年延びています。平均すると、4年ごとに1年延びていることになります。過去40年間における65歳の国民の平均余命延長は、インドネシアの1.7歳からシンガポールの8.1歳までさまざまです。 世界の他の地域も、高齢化に関連する同様の課題に直面しており、各国で同様の政策改革が進められています。これには、年金受給年齢の引き上げ、高齢就労の奨励、退職後に備えた年金基金の増額、退職年齢前に年金口座から引き出せる金額の引き下げが含まれます。 2018年度MMGPIの調査結果は、ある根本的な疑問を投げかけています。アジア各国の政府が年金制度の長期的な成果を改善するには、どのような改革を実施できるか、というものです。 世界基準の年金制度を確立するための自然な出発点は、十分性と持続性の間の適切なバランスを確保することです。短期間で多くの給付金を提供するシステムは持続性が低く、一方で長年にわたり持続可能なシステムは、通常控えめな給付金しか提供しません。 退職年齢や、社会保障や個人年金にアクセスできる資格年齢を変更しなければ、退職制度への負荷が高くなり、結果として、高齢者に提供される経済的保障が脅かされる可能性があります。女性と高齢労働者の労働力参加率が増加すれば、十分性と持続性を改善できます。 日本、中国、韓国は、MMGPI指数の最下位近くにランキングされています。これらの国々の年金制度は、現在と将来の世代の退職を支援できる持続可能なモデルになっていません。制度が変更されなければ、年金給付が世代間で均等に分配されないため、これらの国々では社会的な争いが発生するでしょう。 例えば日本は、約340万人の公務員の定年退職年齢を現在の60歳から65歳に徐々に引き上げることにより、年金制度改革のために少しずつ前進しています。日本の退職者は現在、60歳から70歳までの任意の時点で年金受給の開始を選択でき、65歳以上で受給を開始すると、毎月の受給額が増えます。 世界最高の平均余命、世界最低の出生率の日本では、人口の減少が予想されています。この困難な状況は、すでに熟練者不足の一因となっており、これが日本の税収基盤の減少にさらに影響を及ぼすと考えられています。また、生産年齢人口の49%が個人年金制度を利用していないため、日本政府は、より高水準の家計貯蓄を奨励するとともに、国による年金保障水準を引き上げ続けることで、年金制度を改善できる可能性があります。退職給付の一部を、一時金ではなく年金として受給するという要件を導入すれば、社会保障制度の全体的な持続可能性は向上します。また、国内総生産に占める政府債務を減らすことによっても、現在の年金支払水準を維持できる可能性が高まります。 中国は別の問題に直面しています。中国独自の年金制度は、都市部および農村部の人々、さらには農村部の移住者や公共部門の労働者に対するものなど、さまざまな制度で構成されています。都市部および農村部には、(雇用主の拠出または政府支出の)プール用口座と、(従業員拠出の)積立個人口座からなる賦課方式の基礎年金制度があります。雇用主によっては、特に都市部では補足的な制度も提供されています。 中国の年金制度は、年金に占める労働者の積立の割合を増やして労働者の退職生活保護を総合的に強化するとともに、最貧困層への最低限の支援を増やすことによって改善される可能性があります。また、補足的な退職給付金の一部を年金として受給するという要件も導入する必要があります。より多くの投資オプションを年金加入者に提供して、成長資産への投資機会を増やす必要があります。また、年金制度と加入者とのコミュニケーションにも改善の余地があります。 香港では、自発的な加入者による積立を奨励し、それにより退職貯蓄を増やせるよう、税制上の優遇措置の導入を検討すべきです。また、香港でも、補足的な退職給付金の一部を年金として受給する要件を導入する必要があります。平均余命が伸びれば、高齢労働者は労働市場に留まるべきです。 韓国の年金給付額は、平均賃金の割合のほんの6パーセントで、貧困層にとってきわめて不十分な年金制度の一つです。韓国の制度は、最貧困層の年金受給者への支援水準を改善し、私的年金制度からの退職金給付の一部を年金として受給するという要件を導入し、全体的な積立水準を引き上げることで改善されると考えられます。 しっかりと構成されたシンガポールの年金制度は、アジアで第1位にランキングされており、持続性においても向上が見られます。退職金制度の中央積立基金制度(CPF)は、シンガポールで雇用を受けた全居住者および、永住者を含めた加入者に柔軟なサービスを提供しています。しかし、実施可能なことはまだあります。税務上承認を受けたグループ企業による退職金制度確立に対する障壁を緩和するとともに、労働力の3分の1以上を占める非正規かつ非居住の労働者もCPFを利用できるようにすべきです。CPF加入者が貯蓄を利用できる年齢も引き上げるべきです。 年金制度は世代間の問題であるため、長期的な視点が必要となります。年金制度は、いずれの市場でも最大の機関投資の1つであり、気候変動などのリスク管理を含め、託された資本の優れた管財役として働く重要性をもっと認識すべきです。 アジアの高齢者は70代から80代に達しても生産性を維持しているため、十分かつ持続可能な退職所得の準備状況を改善することが不可欠です。雇用主と政策立案者は、退職年齢の引き上げ、労働者の個人年金の対象範囲の拡大、ファイナンシャルプランニングおよび早期貯蓄の奨励に注力すべきです。 *本記事はNikkei Asian Reviewに掲載されたものです。

中国の中流階級が引退後の生活の質を変えることができる
Janet_Li Janet Li |20 12 2018

生活の質(QOL)というものは強い力である。ある世代の人々が先例のない経済的な機会や長期間金銭的に恵まれた状態を経験すると、その水準を維持する、もしくはより良いものを強く望むようになる。中国では、その快適なライフスタイルを、将来的にもずっと謳歌しようと心に決めている中流階級の人々の波が押し寄せている。さらに、現代テクノロジーに精通して金銭感覚も鋭い、より若い世代の中国人従業員達は、14億人もの人口が引退することの意味を見直し始めている。 何を頼りにするかが重要な鍵となる。中国人は引退後の生活において、政府や年金基金、雇用主、家族、生命保険の保険金やファイナンシャルアドバイザーのような、外部からの金銭的なサポート を強く信用している。仕事を始めたばかりの若い従業員は、自分達の長期間の財政を管理するにあたり、オンラインツールやファイナンシャルアプリにより重きを置いている。しかし、こういった信頼は、中国がより大きく世界的な経済勢力に適応し、力強く文化的に発展するにつれて、社会の高齢化のような試練を受けるだろう。詳しくは『マーサー・メルボルン・グローバル年金指数(MMGPI)』に記されている。 変化に適応することの課題 MMGPIでは「十分性」「持続性」「健全性」の3つの指数をもとに各国の年金制度を評価している。これらのデータの包括的な分析により、各国の総合的な指数ランキングを行う。中国は2018年、総合指数で46.2の評価を受けた。ちなみに、オランダとデンマークが最高評価でそれぞれ80.3と80.2、アルゼンチンが最低評価で39.2だ。日本(48.2)、韓国(47.3)そしてインド(44.6)はすべて中国と似たような評価だった。当然の事ながら、これらの成長市場においては、特に少子化が進む時代において高齢化する何百万人もの人々への経済支援に関して、中国でも見受けられるような国内の政策課題を抱えている。   1970年には、中国の平均寿命は59歳だった。今はそれが76.5歳だ。高齢化する中国人労働者はより長生きするようになり、中国の人口統計に劇的な変化をもたらしている。寿命が長くなることにより、国家の年金の財源と、中国の中流階級世代が自分達の前に一生懸命働いてきた両親や祖父母世代を支えるための経済力とが、試されることになる。現在、中国の年金制度は農村の制度と都市の制度とに分けられ、賦課方式の年金を採用している。これらの年金は、プールされた口座(雇用主からの拠出金もしくは財政支出)と従業員拠出による個別の個人口座とで構成されている。都市部によっては、雇用主が企業年金を提供している場合もある。しかしながら、こういった複合的な財源も、中国の高齢化する人口のニーズについていけていない。 財源の多様性について語る MMGPIの分析により明らかになったのは、中国の年金制度の将来に最もインパクトのある道筋を作るには現行のサービスを増強し、先を見据えた政策を実行し、そして従業員に対して各々の個別なニーズに最も合った様々な選択肢や制度について教育を行うことが必要だということだ。調査結果により中国の政策立案者には具体的に下記のようなことが推奨されている。 1. 労働者の既存の年金制度の対象者の拡大を続ける。対象者を拡大することで何百万人という引退した従業員の安全網をより強くし、「十分性」を高めることになる。 2. 最も困窮している高齢者個人へのサポートの最低レベルを引き上げる。この層は高齢化する人口の中でも最も脆弱で危険にさらされており、追加のサポートにより最も恩恵を受ける。 3. 補完的な退職給付の一部を継続した所得という形で受け取ることを義務づける。分割払いもしくは年金としての収入があれば、お金の支払いに対して固定された効果的な手段となる。多様化する引退後の所得戦略の一部として使用されるとなれば、特にそうである。 4. 公的年金の受給年齢を徐々に引き上げる。人々は今や長生きをしており、自ずと働く期間も長くなり引退する時期も遅くなってきている。これは「持続性」を高める鍵となる。 5. 投資の選択肢の幅を広げ、それにより加入者に資産を増やすための可能性を広げる。投資を多様化することは賢明な投資の基盤となる。特に自身の資産を増やす新しい方法を強く望んでいる中国の中流階級にとっては、より多くの投資機会を提供することがより一層の経済的な安定をもたらす。 6. 年金制度の詳細について、加入者に対して、よりコミュニケーションをとり教育をする。新たな投資メカニズムや政策、そしてデジタルテクノロジーが次々と出現しているということはつまり、各個人は最新の機会についての情報を知らないことがあるということだ。   協調するQOL 成功している文化というものは、その社会を構成する全てのメンバーに対してきちんとした質の生活を提供しようと努力するものだ。それには、資産の取得と分配において公正で統制が取れていることが必要になる。現代の中国では、そういった資産の大部分は若い労働者、特に賃金の高騰やとてつもない機会を経験している中流階級によって生み出されている。中国の中流階級が、新商品や高品質のぜいたく品そしてより高い生活水準をもっと欲するようになれば、それは長期間、つまり自分達自身とその高齢化する家族に対して資産を分配することとなる。 43%近くの中国人労働者は、年金の積立額を増やしたり副業の仕事をすることで貯蓄を補完 し、引退後のQOLを自分達の望むようにしたいと思っている。これはつまり、中国人の多くの層が来るべき年金問題について認識しており、将来の困難を減らそうと個人的に行動を起こしていることを表している。個人の経済的な豊かさのための熱心なアプローチは、雇用主や政府機関からのスマートな年金制度によって補完され、財源の相乗効果によって年齢を重ねる上でQOLを考慮に入れるのが当たり前になり、Y世代やミレニアル世代からその親や祖父母世代までの幅広い中国人労働者を力づけることができる。 中国やほかの国々の年金制度についてもっと詳しく知りたい場合は、『マーサー・メルボルン・グローバル年金指数(MMGPI)』と Mercer Chinaをご覧ください。

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Saudi Vision 2030: 国家改革が世界を変える
Wejdan_Alosaimi Wejdan Alosaimi |17 10 2019

何十年にもわたり、サウジアラビアは国家的、文化的、経済的に石油輸出およびエネルギー産業と密接に結びついてきました。Saudi Vision 2030 と名付けられた大胆且つ真新しいビジョンは、大規模な改革と政策立案により、化石燃料依存から脱却し、サウジアラビアの国内外を近代化させ、世界的な金融大国となることを目指しています。 変化を受け入れる力 2016 年にムハンマド・ビン・サルマン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アル・サウド皇太子が発表した Saudi Vision 20301 という国家的プロジェクトでは、急速に変化する世界のリーダーとして台頭する、という前例のないコミットメントが詳述されています。新しい経済状況を反映して原油価格が変動し、地政学的な勢力が中東全体の国家の役割と目的を形作るにつれて、積極的に変化を受け入れる、というサウジアラビアのこの決断は国内外で驚くべき波及効果をもたらす可能性があります。 人口 3,340 万人以上、年齢の中央値が 25 歳のサウジアラビアには、大きな挑戦と機会に満ちた未来があります。Saudi Vision 2030 は、グローバライゼーションが続く世界において石油が時代遅れで有害なエネルギー源と見られる中、何百万人もの若い市民の労働力、成功への道筋を国家が示すロードマップとなります。長年にわたり作り上げてきた収益源と経済パラダイムを移行させるためには、地元の労働力のスキルセットを本格的にシフトし、最新テクノロジーに習熟する必要があります。 他の国々が気候変動やその他の地政学的なシフトに苦戦している一方、サウジアラビア政府は政策改革によって国内外の人々の生活を向上させる具体的な方法を世界に指し示しています。2 複雑なグローバル経済への対応 Saudi Vision 2030 は、デジタルトランスフォーメーションを活用しつつ、イノベーティブな国内の人材政策の実施を試みるインドなど、経済成長著しい国々に大きな影響を与えるはずです。 実際にサウジアラビアとインドとの関係性はますます複雑化してきています。インドは多くの西側諸国とは異なり、力強い経済的成長を推進するために大量の石油を必要としています。欧州や米国など工業化されたマーケットでは、環境に優しい代替交通手段や電気自動車の需要が高まっていますが、インドでは現在も化石燃料に大きく依存しています。2040 年までにインドは、拡大する経済と徐々に都市化する人口を支えるために、毎日最高 1000 万バレルの原油を処理する必要が生じると予想されています。3 サウジアラビア政府は、国家として市民生活の水準を向上させるための政策 (市民に無料の大学教育を提供するなど) を既にいくつか実施しており、民営化を優先して経済の国際化を進めています。2030 プランでは、金融機関が民間部門の成長を促進し、グローバルな経済競争に向けて国内の労働力を調整する点で大きく前進することを奨励しています。建設、金融、ヘルスケア、小売、宗教観光など、民営化や石油以外の産業の成長に注力することで、サウジアラビアの企業や起業家に新たなチャンスを創出します。4 地域のリソースを活用した未来の創造 Saudi Vision 2030 では、労働市場と社会における女性の役割、デジタルトランスフォーメーションと自動化の影響、サウジアラビア企業の感性を近代化させる必要性など、国家が直面する地域的、文化的な課題の多くが取り上げられています。女性の労働参加率を 22% から 30% に引き上げることを目標に、女性に車の運転を認め、経済的成長に至る道を開いたことは、世界中の投資家から好意的に受け止められました。2030 プランでは、国内問題と国民の健康全般にも重点を置き、平均寿命を 74 歳から 80 歳に引き上げる目標を掲げ、すべてのサウジアラビア国民に対し、毎日の運動と健康的なライフスタイルを推奨しています。5 サウジアラビア政府はまた、スマートフォンやデータ中心のオペレーション、その他のテクノロジーを通じて市民とリソースをつなぐ電子政府サービスを導入することで、社会にデジタル時代をもたらそうとしています。この動きにより、政府の仕事がなくなった人的資本が民間部門に流入するはずです。『マーサーグローバル人材動向調査2019年度版』のレポートによると、インド、ブラジル、日本などの国では、オートメーション分野が 70% 成長するため、サウジアラビアなどで働き手のための新たな役割やプロフェッショナルによる開発機会を探るニーズが高まることが予想されます。 2030 プランでは、国家固有のリソースに向けて壮大なビジョンがあります。市場経済と政府機関全体における女性のエンパワーメントと最新テクノロジーの統合は、この包括的な戦略の一部に過ぎません。サウジアラビアはグローバル経済の先進的な金融メカニズムの投資を招き入れ、国家の歴史に焦点を当てたキャンペーンで観光を盛り上げ、新しく現代的な視点から国民と世界を永遠に続く未来へと導こうとしています。成功するか否か、世界は 2030 年に知ることになるでしょう。 出典: 1. Kingdom of Saudi Arabia. &quot;Saudi Census: The Total Population.&quot; General Authority for Statistics, Accessed 11 July 2019,<a href="https://www.stats.gov.sa/en/node.">https://www.stats.gov.sa/en/node. 2. Mohammed bin Salman bin Abdulaziz Al-Saud. &quot;Vision 2030.&quot; Vision 2030, 9 May. 2019,<a href="https://vision2030.gov.sa/en.">https://vision2030.gov.sa/en. 3. Critchlow, Andrew. &quot;India is too important for oil titan Saudi to ignore.&quot; S&amp;P Global Platts, 6 Mar. 2019,<a href="https://blogs.platts.com/2019/03/06/india-important-oil-saudi/.">https://blogs.platts.com/2019/03/06/india-important-oil-saudi/. 4. Nuruzzaman, Mohammed. &quot;Saudi Arabia's 'Vision 2030': Will It Save Or Sink the Middle East?&quot; E-International Relations, 10 Jul. 2018,<a href="https://www.e-ir.info/2018/07/10/saudi-arabias-vision-2030-will-it-save-or-sink-the-middle-east/.">https://www.e-ir.info/2018/07/10/saudi-arabias-vision-2030-will-it-save-or-sink-the-middle-east/. 5. &quot;Saudi Arabia Vision — Goals and Objectives.&quot; GO-Gulf, 14 Jul. 2016,https://www.go-gulf.com/blog/saudi-arabia-vision-2030/.

データアナリティクスによる柔軟性の高い福利厚生の変革
Dr._Avneet Avneet Kaur |03 10 2019

近年、オンサイトクリニックの利用が増加している理由として、質の高いタイムリーなケアにより生産性を高め、欠勤を減らし、従業員の健康状態を向上させることができると認識されています。 貴社のオンサイトクリニックでは、十分な導入効果が得られていますか?あるいは法的な要件を満たすことにのみ重点を置かれているでしょうか。オンサイトクリニックを最大限活用するためには、重要な点が3つあります。最近マーサーが行った職場の診療所のアンケートによると、オンサイトクリニックを備えた企業では 1.5 倍以上の投資利益率 (ROI) が得られています。同じような利益率が見込めない場合は、オンサイトクリニックが基本要件の範囲内にとどまっている可能性があります。 クリニックを患者中心に 従業員に適したサービスがクリニックで提供されているかを確認しましょう。これにより利用されないサービスに出費することなく、従業員の満足感を高め、健康状態を改善し、結果的に業績を向上させる投資対象に資金を充てることができます。従業員の年齢層、性別、仕事の性質について理解を深めましょう。必要な保健や社会福祉サービス、専門家のサポートを理解する上で大きく前進できます。 &nbsp; 統計情報に加え、従業員のヘルスケアのニーズを理解することも重要です。たとえば、どのような病気が一般的で、適切に管理する必要があり、ライフスタイルに潜む主なリスクファクターを教育や予防的なサービスによってどう回避できるか、などです。 価値を伝える重要性 「それを造れば、彼らは必ず来る」という古い考え方では、求める ROI が得られないかもしれません。従業員にもたらす価値を強調することで、オンサイトで提供されるサービスについてコミュニケーションを図ることが重要です。便利で楽に受診できること、質の高い医療機関への紹介・案内、病気の早期発見などのメリットについて伝えます。 &nbsp; 効果的なコミュニケーションにより、利用率が改善し、病気の早期発見だけでなく、企業として投資を最大化しながら従業員の福祉にも貢献することにもつながります。 オンサイトクリニック:ウェルネスハブ オンサイトクリニックが適切に設計・管理されると、企業と従業員の双方に大きなメリットが生まれます。適切に設計されたクリニックは真の窓口の役割を果たし、従業員に質の高い医療機関や福利厚生・ヘルスケアサービスを案内も可能となります。また、救急治療や高額な医療費を回避するための鍵となる、予防や教育サービスを従業員に直接提供することもできます。 &nbsp; マーサーでは、クライアントの効果的なオンサイトクリニックの管理に向けて、4-C モデルの導入を支援しています。これにより、企業は単に法的要件を満たすことから、従業員の価値に重点を置いた質の高い医療サービスを提供する体制へと移行し、クリニックの価値向上がさらに期待できるようになります。 &nbsp; オンサイトクリニックを最大限に活用する方法については、こちらからお問い合わせください。

新時代を迎えるグローバルスタートアップ企業の役員報酬
Varun_Khosla Varun khosla |03 10 2019

何十年にもわたり、スタートアップ企業やその役員報酬というと、シリコンバレーやテクノロジーの第一人者が多数働く、次世代のユニコーン企業を目指す 10 億ドル規模のイノベーティブな会社やその最先端のオフィスビルのイメージで語られてきました。しかし、近年、グローバルスタートアップ企業はこれまで予想もしなかった地域で成長しています。 最近の調査によると、8 億 9,300 万ドルが中東および北アフリカのスタートアップ企業 366 社に投資されています。スタートアップ企業への投資額は 2017 年に比べ 2 億 1400 万ドル増加し、6 億 6900 万ドルとなりました。1 また、東南アジアにおいても、海外 (ほとんどの場合シリコンバレーなどの欧米) で学び、地元に戻った「ウミガメ」と呼ばれる人々によって、スタートアップ企業の立ち上げが相次いでいます。この地域では重要な転換点を迎えており、東南アジアの VC 投資家は 327 ディール、 78 億ドル超を投資しています。2 すべてのスタートアップ企業で必要不可欠な要素、それはリーダーシップです。しかし、幹部クラスの人材と経営陣を確保・維持することは、成長中のスタートアップ企業にとって、特に報酬面では大きな課題となるかもしれません。 役員報酬を変える機関投資家 世界的に有名なスタートアップ企業の多くは、ジェフ・ベゾス、ジャック・マー、マーク・ザッカーバーグなど、カリスマ的な創業者によって立ち上げられました。しかし、これらの有名人や成功物語は、世界中に花開くスタートアップ企業の新しい時代の幕開けを反映しているものではありません。 たとえば、中東・北アフリカ (MENA) では、投資会社がスタートアップ企業の立ち上げに必要な初期の資金援助を行っています。これらの投資会社は、スタートアップ企業の立ち上げ時から資金繰りを支援しています。さらに、これらのスタートアップ企業の経営幹部は創立者ではないため、ロイヤリティや創造性、コミットメントを維持するために異なる報酬モデルを望んでいます。 C-レベルの優秀な人材を獲得するのは、実績がほとんどない、あるいは全くないスタートアップ企業にとってはリスクが高いため、非常に困難と言えるかもしれません。従来、欧米のスタートアップ企業は成長予測を前提とした中長期的なベンチマークを中心に役員報酬パッケージを策定してきましたが、成長モデル、投資戦略、役員報酬の三角化は複雑で厳しい課題となることがあります。 現在、世界的なスタートアップ企業はほとんどの場合、インスピレーションに富む創業者ではなく、投資会社が中心となって設立されているため、会社は経営陣、いわば成功と失敗の分かれ道となり得る人々に払う報酬を決定する際は入念に検討する必要があります。 役員報酬はいくらにすべきか? 当然のことながら投資会社は収益の最大化を望みます。つまり、スタートアップ企業にはできるだけ多くの純資産や株式を保持しておきたいと考えます。スタートアップ企業の役員に支払われる金額 、株、またはオプションはすべて投資会社が運用コストとして支払う費用になります。ただし、スタートアップ企業の役員に低い報酬を提示したり、スキルや経験のない人材を雇ったりすると、企業の競争力、成長力、収益力が損なわれるリスクもあります。 経営陣に潜在的な株式を提供する財務的な取り決め (シャドウエクイティともいう) は、慎重に考慮し検討する必要があります。役員報酬プランは、スタートアップ企業の報酬のインセンティブと経営者を維持する制度として機能させる一方、企業に資金を提供した投資家や株主に適正なリターンを提供するものにしなければなりません。投資家と株主は、経営陣に適切なエクイティ・プールを提供するために、どの程度の株式希薄化を受け入れることができるかを決める必要があります。 このため、多くの企業では、企業価値の増加に対応して資金調達の各投資ラウンドでエクイティ・プールのサイズを縮小する段階的アプローチの実行が決定されます。このタイプのプログラムにより株式希薄化を緩和し、特に製薬業界やフィンテック業界など、熟練した専門家や経営者の才覚や知識を必要とする、先進的なスタートアップ企業を扱う際に創造的な報酬戦略を策定することができます。 投資会社は、一定のタイミングと価格で株式を売買する権利を付与する株式オプション、または会社の実際の所有権を付与する普通株式のいずれかを従業員に提供することがあります。いずれも株式を希薄化しますが、オプションでは通常、普通株式よりも希薄化の効果が高くなります。たとえば、オプションで構成されるエクイティ・プールは、会社資本の 15 ~ 20% に達することがありますが、普通株で構成されるプールではわずか 3 ~ 5% に過ぎません。これは、長期インセンティブ報奨について、同額をオプションで支払うと、普通株の付与と比べて株式の希薄化効果が高まることを示しています。投資会社は、目的に対してどの戦略が最も適しているかを判断する必要があります。 役員および経営幹部に支払うタイミング 投資家が役員や経営幹部に支払うのは、投資回収の後にすべきでしょうか?それとも、業績は多くの場合、制御不能な外部の経済要因に左右されるため、経営者報酬は業績ではなく、従業員として能力を最大限に発揮して仕事を遂行したかどうかに基づいて支払うべきでしょうか。 多くのスタートアップ企業では、投資回収のベンチマークが経営幹部をやる気にさせ、株主価値を生み出すために最善を尽くす追加のインセンティブになると考え、前者の戦略を実行しています。実際、多くのケースで長期インセンティブプランは投資家がリターンを受け取った時にのみ支払われています。あるいは、一部のスタートアップ企業は、相互に合意した特定の企業の目標や目的に基づく役員や経営幹部に対する報酬を選択しています。報酬は現金や株式で提供されますが、株式の売却または付与のタイミングが制限されたり、オプションや普通株の形式で付与されたりもします。 世界中でスタートアップ企業が出現し、アイデアやイノベーション、そして次世代における未来のユニコーンを生み出す投資家や経営幹部が登場してきました。これらのスタートアップ企業の経営幹部を担う役員報酬の支払方法について新たなトレンドが続く中、グローバルスタートアップ企業は投資家の利益を最大化しつつ優秀な経営幹部を確保する選択肢を慎重に検討する必要があります。 出典: · &quot;2018 MENA Venture Investment Summary.&quot; MAGNiTT, January 2019, https://magnitt.com/research/2018-mena-venture-investment-summary. · Maulia, Erwida. &quot;Southeast Asian 'turtles' return home to hatch tech startups.&quot; Nikkei Asian Review, 22 May 2019, https://asia.nikkei.com/Spotlight/Cover-Story/Southeast-Asian-turtles-return-home-to-hatch-tech-startups. &nbsp;

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