近年、毎年の従業員エンゲージメント調査を補うかこれに代わるものとして、パルスサーベイを導入する組織が増えています。技術の進歩により、ビッグデータや人工知能に対する期待も高まり、多くのリーダーやマネージャー、HRのプロが、従業員の定期的なフィードバックを強く求める傾向も強まっており、簡単な調査を使った従業員の姿勢やエンゲージメントのレベルの調査が毎四半期、毎月、毎週、さらに毎日といった頻度でも行われています。 今日のビジネス環境がいかにダイナミックに変化しているかを考えれば、従業員からの定期的なフィードバック収集の必要性にも納得がいきます。 十分に設計されたパルスプログラムを使えば、従業員のエンゲージメントのレベルや主な懸念、職務上の障壁や組織内に生じてきている問題に関する、価値あるリアルタイムのインサイトを生成することができます。ただ、弊社ではまた、多数の組織が無計画にパルス調査を実施し、データ量が多いほどインサイトやマネジメント、パフォーマンスが向上すると無邪気に仮定しているということにも気が付きました。しかし、しっかり設計された調査戦略なしでは、頻繁なパルスサーベイはリーダーやマネージャーの負担になり、従業員エンゲージメントが低下することが判明しています。 皆様の会社で現在、パルスサーベイを実施されているか、これからパルスサーベイ活動を進められるのであれば、まずは、ビジネスの優先順位を念頭に、調査方法から分析方法まであらゆる項目を検討した上での、調査に関する確固たる戦略が必要です(図1参照)。 このレポートで、今後サーベイを開始する前に検討が必要な重要な5つの質問をハイライトしています。 ビジネスの戦略面での優先事項は何ですか? この20年間ほどで、仕事の世界における変化の激しさや不確実性、複雑性、不透明性は増してきています。 弊社の調査によれば、従業員は間違いなく気づいています。 従業員の30%は、組織の方向性を明確には把握していません。 32%は、外部の変化に適応する自社の能力を信用していません。 44%は、自身の将来のキャリアパスを十分に理解していません。 出典:最新のMercer | Sirota global norms これらの結果は、多くの組織で相当数の従業員が混乱し、懸念を抱き、困惑を感じており、仕事の未来がぼんやりとしか見えていないことを示唆しています。 これらの状況を考慮すると、従業員の体験について定期的にデータを取ることは理にかなっていると言えます。最も賢明なリーダーは、今日のビジネス環境において、エビデンスに基づく意思決定、高度な人材分析、組織の意味付け(センスメイキング)、組織的な学習のすべてが重要であることを認識しています。そのため、多くのリーダーや意思決定者は、従業員の姿勢、懸念、および見解等に関するより深い理解を得ることを期待して、継続的なフィードバックの収集を強く希望しています。 しかし一部の組織は、実際に何を学びたいのかという明確な考えなしに、四半期毎の従業員エンゲージメントパルスサーベイを行えば十分であろうと仮定して、なし崩し的にパルスサーベイを実施するという間違いを犯しています。組織が従業員のモチベーションやコミットメント、維持に関する問題を抱えていて、リーダーがこれらの問題に対処する手段を講じようとしている場合は、エンゲージメントに重点を置いた四半期毎のパルスサーベイが適切でしょう。しかし、そうでなければ、このアプローチでは十分なインサイトは得られないかもしれません。 弊社がクライアントと協力して従業員調査プログラムを設計する際には、まずビジネスを中心に置いて設計を開始します。 組織が直面している社内外の最大の課題は何ですか?あなたの主な戦略的優先事項と課題は何ですか?組織はどの程度効率的に運営されていますか?組織はどの程度効果的に変化し、進化していますか?社員の主な優先事項は何ですか? 弊社では、サーベイの質問項目を検討する前にクライアントにこれらの質問を投げかけ、一緒に考えることでクライアントが組織として何を知る必要があるのかを慎重に考えていただいています。この情報は従業員調査プログラムを成功させる重要な基盤であり、調査内容の設計やサンプル抽出、管理テクニック、レポート作成、アクションプランの基礎になるのです。 はじめに 現代の組織にとって、効果的な従業員調査プログラムの開発は、戦略的に不可欠になっています。今日の複雑なビジネス環境で組織が結果を出すためには、エビデンスに基づいた人材管理、高度な人材分析、継続的な組織的な学習のすべてが重要です。これらを実践するための中心となるのが、従業員の視点です。実際に働く従業員からの定期的なフィードバックがなければ、リーダー、マネージャー、意思決定者はやみくもに業務を進めるしかありません。 パルスプログラムをこれから開始されるのであれば、あなたは社員の喫緊の問題や業績の課題、戦略的な優先事項を調査できる唯一の立場にいるということになります。しかし、パルスは万能ではありません。明確な計画がなければ、必要な答えよりも多くのノイズが生じてサーベイも裏目に出てしまいます。 最も優れた従業員調査プログラムとは、はじめから終わりまで丁寧に設計されたプログラムです。ビジネスの優先順位を明確にし、明確な調査アジェンダを作成し、調査内容の設計、調査の管理、結果報告、調査後の活動について深く考えることにより、意義のある正確な調査活動を実施することができ、実際に組織運営に影響を与えることができるのです。これを実行するための最良の方法は、プロセスの各ステップについて熟考することです。 開始に先立ち、このレポートに記載されている5つの質問を役立ててください。次のパルスを実施する前に、各質問について慎重に検討されることをお勧めします。明確な答えが得られない場合は、確実な調査を実施する準備が整っていない可能性があります。 レポートをダウンロード

Lewis Garrad | 27 6 2019 Sponsored
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ベンチャーキャピタルが成長市場に流入し続ければ、あらゆる規模の既存企業は、急成長する創造的破壊者たちとの激しい競争に挑むことを強いられることになります。ピッチブックのデータによると、例えばアジアのベンチャー投資は、2016年から2017年におけるグローバルベンチャーキャピタルの成長の大部分に寄与しており、2018年のベンチャーキャピタル総投資額の40%以上を占めることが見込まれています。この投資の流入は、インドのオヨ・ルームズやビッグバスケット、東南アジアのTravelokaやトコペディア、中国のDidi(滴滴)やLu(陸金所)といった、ユニコーン企業の台頭を世界中で加速させ、小売業から、ホスピタリティ産業、運送業、金融業といった業界の既存企業を脅かす存在になっています。 米国では、資金力のあるスタートアップ企業の急成長に対処する方法として、既存企業は自社への初期投資を行ってきました。このようなコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)には、企業にとって重要な――かつ多くの大企業がしばしば不適切に配分し、享受している経営資源――つまり事業会社の自己資金が活用されています。CBインサイツによると、昨年の時点でCVC企業の上位50位を占めたのはアジアの企業でした。この割合は2016年から8%増加し30%近くに上っています。一方、自社でベンチャーキャピタルを行うことで複雑な問題とリスクを背負う企業もあります。CVCは経営陣にこれまでとは異なる成長戦略の構築や、コンサルタントの雇用、投資銀行に対する考え方を強いるばかりでなく、彼らのビジネスモデルや市場のあり方にさえも疑問を投げかけるものなのです。 CVCは人気がありますが、すべての企業に適切であるとは言えません。多くの企業は自社の社員がすでに持っているアイディアや意欲をしばしば見落としがちなのです。世界中で急速に増え続けている副業が、我々に何か伝えているとすれば、それは労働者の現状が、彼らの財政的、現実的なニーズを十分に満たしていないということでしょう。2017年のゴーダディの調査によると、フィリピン人の77%、シンガポール人の54%、香港の住民の37%が副業を行っているのです。これから企業を成長させ、未来に耐久性のある組織を構築するためには、機敏なスタートアップ企業からプレッシャーを受けている既存企業の意思決定者たちは、社員の過剰なまでの意欲を正しい方向へ導き、活用する方法を見つけなければならないのです。 社員の意欲を活用するには、新しいアイディアや新しい事業を生み出すことのできる、革新的な企業文化と社内ベンチャーをつくる必要があります。このような企業文化の構築を必須とする戦略は、完全に有機的にはいきませんが、慎重に設計され、積極的に指揮される必要があります。また戦略には、社員に考えさせ、コラボレーションさせ、実証実験させ、夢を見させるようなシステムとプログラムの実行が伴います。また社員のアイディアが商業化、或いはスピンオフ(子会社あるいは分社独立)された場合は、彼らが事業のアップサイドを取りにいけるようにしておく必要があります。 このようなプログラムに構築する一つの方法として、刑事司法用語で言う、手段、動機、機会を与える方法があります。企業と社員の両者に利益をもたらすには、社員に、行動する手段、行動する動機、行動する機会を与える必要があるのです。それでは具体的にどのようなことが必要なのでしょうか。 手段 — アイディアを考え、適切なチームを設立し、ビジネスケースを構築し、アイディアをテストするのに、必要な資金、知識、道具、権限を社員に提供すること。具体的には社内ベンチャーファンドの設立、コンテストの開催、社内ベンチャーに関するワークショップ、或いはデザイン思考のワークショップの開催等を行う。 動機づけ — 通常の職務を超えて思考すること、所定の枠組みの中でリスクをとることを社員に奨励すると共に、社員に彼らの業績から発生する利益のアップサイドに参加できるようにすること。具体的には、メリットとなり得るアイディアに対して社員にボーナスを与える、発案に対してロイヤリティーを与える、株式を保有させる、子会社でリーダーシップを取らせるなど。 機会 — アイディア発案とコラボレーションの時間と場所を社員に与える。社内ベンチャー業務と通常業務のバランスが取れるようにする。具体的には、インターナル・スタートアップのためのインキュベーターを設置する、毎日又は毎週、社内ベンチャーのための時間を設ける、作業場や設備を提供するなど。 内側から革新を起こすよう社員に促すだけでは十分ではありません。企業がすべきことは、プログラムを実行し、それを進めるための手段、動機、機会を社員に与えることなのです。また社内ベンチャーの文化へと意識改革するためには、組織のすべての層の人間が、仕事の目的と職場の条件を見直す必要があるのです。数十年前は、通常職務よりも新しいアイディアの構築に時間を割くことは忌み嫌われていました。しかし今日では、通常業務よりも新しいアイディアの方が、指数関数的により多くの価値を生み出す可能性があるのです。 生産性の持続とリスク管理にバランスは必要ですが、その事業にどれぐらいの人材を配置するかを考えるのはリーダーの責任です。あなたの企業の人材は、主要な事業を支えるために効率的に使われているのでしょうか。それによってあなたは今日を生き抜き、未来の事業にも繁栄を期待できているのでしょうか。こうした疑問は、特に伝統的な職場規範や組織構造が残る多くの成長市場の中で、真剣に考えられなければいけないことでしょう。 成長市場で数多くの新興企業が生まれる中で、競争力を保てるように既存企業は、早期のうちに対応しなければなりません。アップサイドを攻めるために、CVC企業になる企業もいくつかありますが、CVCは必ずしもすべての企業に合うわけではありません。企業はCVC戦略に呼応する、或いはそれに代わる戦略に沿って、社内にイノベーションを見出す必要があるでしょう。社員はアイディアを開発する手段と動機と機会があれば、社内ベンチャーをする準備が既にできている、その能力があると言われています。ですから変化し続ける市場の中で成長を続けるためには、すべての企業が必ずしもスタートアップに投資する必要はないのです。前向きな企業は、内側から成長を促すスタートアップ文化を構築するために、アイディアや組織の人材に投資をしていくでしょう。

Remington Tonar | 30 10 2018 Sponsored
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