キャリア

国際チームを首尾よく率いるには何が必要でしょうか? 多くの場合、成功するチームは共通の目標を掲げ、一連の体験を共有することで団結しています。ただし、ワークフォースの分散が進み、出張が利益を圧迫し、環境に負荷がかかるようになれば、それに伴い、リーダーは創意工夫により積極的にチーム力学を発展させ、育成する必要があります。対面会議が少ない中で、国際的なリーダーはどのようにチームを一体化させられるでしょうか? ここでは、国際チームを管理する際に考慮すべき 4 つの習慣をご紹介します。 習慣 1: 「お願いだからそこにいて」という考えから脱却する   間違いなく、テクノロジーは国際チームの効果性を高めるゲームチェンジャーです。ただし、多くの場合、人間主導型の組織は、迅速で恒久的な変化をもたらすデジタルテクノロジーを受け入れ、活用するのに苦労しています。もちろん、対面会議が必要な場合もありますが、マーサーでは、クライアントがオンライン会議プラットフォームでのセミナー、会議、およびその他個人間のやり取りを快適に感じることが多くなっていると見ています。バーチャルワークフォースの流れは目新しいものではありませんが、多くのクライアントがバーチャル環境の俊敏性や多彩な能力を評価し、そのパワーや実用性を積極的に取り込む企業との提携を好ましいと思う転換点に達しています。 今日の革新的な最高マーケティング責任者 (CMO) は、C レベルの経営責任者がこの考え方を取り入れ、差別化につながる新しいテクノロジーを活用しするよう期待しています。マーケティングリーダーは、マネージャーとして、スタッフやマーケティングチームがプライベートな時間にも仕事ができるようにすれば、生産性が高まり、オンラインでの時間が増えることに気付くでしょう。従業員は自分の仕事を管理できるだけでなく、スケジュールを自分で決められる柔軟性を歓迎します。マーサーでは、自分のペースで優れた能力を発揮する自由を与えられると、従業員がより一層奮起して、情熱を持ち、熱心に協力して働くことを観察してきました。才能のある人々に、仕事を片付けるために必要なことをしてもらいましょう。 習慣 2: 国際チームにおける異文化コミュニケーション 方向性が決まり、前進への権限をチームに与えれば、コミュニケーションに集中する時期です。もちろん、異なる文化において、情報やコンテキストは異なる方法で認識、処理、解釈されます。これらの違いにより、コミュニケーションの障害が発生すると、時間、品質、金銭の面で非常にコストが高くなることがあります。効果的なメッセージとは、正確で、特定の電子メール、電話、または会話を必要とする限定的かつ重要な情報のことを指します。意欲を呼び起こすリーダーは自分の思いを表現し、シンプルで記憶に残る、協力的な方法でコミュニケーションを図ります。国際チーム内でのすべてのコミュニケーションでは、内容を慎重に吟味し、盛り込み、考え抜く必要があります。 繰り返しが持つ力を過小評価しないでください。多くの場合、複数の文化や言語を背景とするチームメンバーと仕事をする場合、設定目標、プロセス、タイムライン、期待されていることを繰り返し説明することが、成果達成には不可欠となります。繰り返しは巧みに、また、明確な意図をもってなされた場合、失礼なものとはならず、不必要に細かい管理ともみなされません。これにより、チーム全員の目標達成に向けた能力が増強されます (実際のところ、繰り返しは非常に有効です。何を達成しようとしているのか、3~4 回、特にさまざまな方法で繰り返されれば、脳裏に残ります)。 国際チームと仕事をする場合、最初の 2、3 回の会議で戦略や求められる成果について、全員が完全に理解したとは思わないでください。繰り返しを創造的に使用すれば、チームは目的に集中できるようになります。 習慣 3: 簡潔に、そして文化を意識する   文化的意識は学習するものです。私も、問題解決へのアプローチだけでなく、全体的な視点においても、文化の影響でチームの各メンバーが示す微妙な差異を尊重し、理解するのには時間がかかりました。ダイバーシティおよびインクルージョン (D&I) に関する調査では、チーム全員の意見に耳を傾けることの価値が指摘されています。実際に現在、従業員が自らの視点を共有できるように設計されたさまざまな製品 (従業員エンゲージメント調査とは別個のもの) があり、その多くは D&I を目指して作られています。国際チームでは、この教訓は特に強調されます。東京、台湾、メキシコシティのチームメンバーが話し合う場合、全員が同一の直接的な、シンプルかつ馴染みのある言語を使うことで、効率的に業務を行えるようになり、成功する可能性が高まります。 文化を敏感に意識することは非常に重要です。何年も前、私は人々がマーケティング会議で発言していなかったり、ビデオ会議でもすぐに顔を表示させなかったりすることを非常に懸念していましたが、時間が経つにつれて、それぞれの状況にあった方法でコミュニケーションをとる必要があるのだと気付きました。リーダーとして、他者の学習や仕事のスタイルを尊重することが自分の責任であり、私がそうすることで、個々の人々がさらに心を開いて、私を信頼してくれるようになるのだということを学びました。 マーケティングリーダーも他の皆と同様、信頼を獲得する必要があります。自分が考えたり行動したりするのと同じ方法で、他者も考えたり行動したりするだろうと期待しないことが重要になります。人は異なる視点を持ち、内向的な人から外向的な人、その中間の人々など、性格はさまざまです。そして、その多様性が成功に貢献する鍵となります。 習慣 4: 本当の意味でポジティブにリードする   私の好きな習慣は、全身全霊で仕事に打ち込むことです。リーダーとして私たちは、皆に自信をつけてもらうような真摯で誠実な励ましや誉め言葉をかけるよう、意識的な努力をしなければなりません。各従業員の動機づけは異なり、指示に従う方法や感性も異なるため、これには時間がかかり、配慮が必要となります。企業としては攻めの目標を設定しているのですから、要求は厳しく行わなくてはなりません。ですが、目標を達成する上で最も効果的で価値あるアプローチは、特に困難な時期に、責任を果たそうとする従業員を意識的に励ますようにする方法です。 性別、人種、国籍に関わりなく、信頼できる肯定的なフィードバックや励ましを受けた人がより丁重に、生産的かつ情熱的に反応するというのは、最も重要な普遍的事実でしょう。正の刺激強化 (Positive Reinforcement) の効果は、個人的に何度も経験して知っています。最も必要な時に、私も友人、同僚、仲間のチームメンバーから声をかけてもらいました。本当に助けになるものです。実際、私の知人で共に仕事をしてきた、最も成功を収めている経営者たちは、非常にポジティブな人々です。 チームと個人は、特に状況の厳しい時期には、自分が優れた仕事をしており、正しい方向に向かっているのだと思い起こす必要があります。キャリアの一時期に、圧倒されるように感じたり、感謝されていない、あるいはやる気が出ないと感じている人に対し、「よくがんばっていますね」、「その調子」などと本心から伝えることがどれほどの影響力を持つか、過小評価しないでください。正の刺激とは、従業員が成功に向けて投資している時間とエネルギーを高く評価し、その努力と成果を褒めることです。 初出はThrive Global。

Amy Scissons | 27 11 2019
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変革

人間は生来文化的偏見を持つ性質があります。経済学や心理学、考古学を含む人間科学で見られるように、文化的なバイアスは「自身の文化的嗜好に伴う基準、または特定の文化における規範に従って事象を判断および解釈する過程1」であると定義されています。 ある文化では視線をそらすことは責任回避しようとしている、または内気であると解釈されるのに対して、別の文化で尊敬の表れだと解釈されるのは何故でしょう?また、アルゼンチン生まれの人々がサッカー選手のリオネル・メッシ選手仕様のジャージを着るのに対して、大西洋の対岸ではポルトガルのクリスチアーノ・ロナウド選手があがめられているのはなぜでしょう?韓国ではスープを飲む時に音を立てて飲むのが普通のことであるのに対して、他の国ではテーブルマナー違反とみなされるのはどうしてでしょう?英語の文章は左から右に読むのに、アラビア語などの文字は右から左に読まないと意味をなさない理由は?これらの事は文化的なバイアスがかかっているのです。私たちを取り巻く環境は、私たちが世界をどのように見つめ、どのように関わるかに強い影響を及ぼします。 しかし、コンピュータープログラミングのような大規模グローバル産業が単一の文化的視点で支配されるとしたら、何が起きるでしょうか。米国はコンピュータープログラミングの国際的なリーダーですが、最近のスタック・オーバーフローによる調査では、米国内のコンピュータープログラマーの85.5%は男性であり、このうち、大多数が白人だそうです2。プログラマーたちがAIの最前線でコードを作成していることを考えると、これが意味することは、白人男性の経験および感性がデジタル世界とAI分野の未来を定義付けていくということでしょうか。その答えは、YesとNoの両方です。   プログラミングの均質性の問題   異性愛者の白人男性がアルゴリズムを開発する際、必然的にそのAIはその開発者の特定の視点を通して世界を見ることになります。この元々の開発者の知的DNAを基盤として、このAIプロジェクトは発展し、インプットとデータを処理し、そして学習し続けることになります。人と同様に、限られた人生経験は、ますますグローバル化が進む世界の、想定外の問題や困難の中で、大きな損失となりかねません。 文化的バイアスは、予想もしないところに潜んでいるのです。例えば、ウォールマートが中国に進出した際、13億人を対象に小売店サービスを展開するというビジョンはすぐに行き詰ってしまいました。なぜなら、中国の消費者は米国の消費者と違って、国内の街ごと、地方ごとでニーズも好みも違うことがわかったからです。ウォールマートは、事業展開していた117の都市に向けた商品の取り合わせの正解を見つけることができませんでした。これに、先が見えない政治的困難およびインフラの不備と相まって、同社の最先端の効率的なサプライチェーンシステムが混乱を極めました3。 文化的バイアスは、高校の試験で問われるような歴史的問題から笑える冗談、果ては美しさの定義まで、全世界のほとんどすべての文化に微妙なニュアンスを持ちながら根強く存在するのです。機械学習とAIは、私たちの社会で急増し、影響を与え続けます。「私たち」、つまり業界の専門家、ビジネスリーダー、政府機関などは、プログラミングの均質性が私たちの感性、視点、優先順位を定義する上で担う役割について注意しなければなりません。 プロジェクトマネージャーとコーディネーターは、文化的バイアスがプログラミング過程で破壊的な影響を与えないようにするプロトコルを確立することが必要です。戦略検討の最前線においてダイバーシティを優先させることは必須です。多くの場合、文化的バイアスは目立たずほとんど目に見えませんが、何年も後に先見の明、認識そして共感が驚くほど欠如していたということが露見するのです。究極的な損害は高くつきます。マーサーのAccelerating for Impact:2018 Gender Inflection Point(ジェンダー変曲点)には、『調査では、無意識の偏見とは人間として普通の特徴ではあることが示されたものの、時に男性、女性、そして彼らのキャリアに関する決定が、実績、スキル、才能に対して報いるという組織のゴールに沿わないことがあるかもしれません4。』と書いてあります。 ここ10~20年に至っても、社会で年々高まっている、ダイバーシティと、あらゆる民族、性別、文化的背景を包含するインクルージョンを望む声に対して、どれだけの政治的方針、企業方針、そしていわゆる「文化的規範」がその高まりに対応できているのか、お考えください。事業の運営は絶え間なく変化しているのです。機転が利き、進歩的な考えを持つ企業は、文化的バイアスに対する最強の対抗手段はダイバーシティ、つまり多様な考え方、経験、経歴、信条、視点であるということを知っています。知性と創造性の豊かさが一体となって影響力の相乗効果を引き出し、文化的バイアスがプログラミングの結末を決定づけることを抑制します。簡単に言えば、ダイバーシティはAIにおける長期的な成功のカギだということです。   ソリューションは、最初から始めなければならない   プログラミングの均質性を防ぐために雇用主が取り組める対策があります。まず雇用者は、将来のビジョンが欠落すると競争力の低下につながることを認識し、プログラミングにおけるダイバーシティの欠如は責任問題であることを自覚するべきです。アップデートされた内部ポリシーとプロトコルは、AIの機能とそれが与える業界およびお客様への影響をふまえたビジネス目標と合致している必要があります。これはプログラミングの運用全体においてダイバーシティを構築することを意味し、それによって広範囲にわたる能力や視点、そしてアイディアが絶えず比較、改良され、命が吹き込まれていくのです。 次に、雇用者はテクノロジーの力そのものを活用しなければなりません。機械学習によって、コンピューターが「AI トレーニング」を使って独自のアルゴリズムを作り上げるように教え込むデータセットが作成されます。 そしてその後、機械は教え込まれたことに基づいて、完全に「新しく」オリジナルの合成物を作ります。つまり、最初のダイバーシティが、アウトプットにおけるダイバーシティという結果になるということです。その事業会社が多様性がある包括的な開発コミュニティーを持つ場合、普段見過ごされているような組織的問題やチャンスに潜在的に影響を及ぼす多様な問題をより反映したツールを作ります。均質性に影響されたプログラミングの罠にかからないためには、最初から始めましょう。   結論:成功に導くための包括的なAI分野   人とテクノロジーの融合が仕事の未来を定義付けますが、人的要素は常に進むべき道を明るく照らすでしょう。この進化し続ける状況において競争優位性を構築するためには、人が技術に及ぼす影響を評価し、人間の行動を導くものは人間性であることを忘れないことが必要です。効果的なデジタルトランスフォーメーションのためには、多様な視点の力へのコミットメントと、障壁のない開放的はAIの世界が広がるにつれて人間および人の経験がどのように進化するのかに対する理解が必要です。 結局のところ、異なる視点や経験を持つ人々が協力して問題を解決するとき、結果は素晴らしいものになり得るのです。ダイバーシティは、創造的プロセスとアイディアの相互交流につながるカギであり、現代の発見をけん引します。あらゆるプログラマーが勇敢な探検家であり、彼らの発見は世界中にいるプログラマーたちの才能と貢献に繋がっているべきなのです。   1 文化的バイアスの現象を事例で理解する https://psychologenie.com/understanding-cultural-bias-with-examples 2 スタック・オーバーフローデベロッパー調査2017 https://insights.stackoverflow.com/survey/2017#overview 3 Walmartが中国への進出に失敗した理由 http://fortune.com/2016/02/21/why-walmart-stumbled-on-road-to-china/ 4 Accelerating For Impact: 2018 Gender Imperative https://www.mercer.com/our-thinking/when-women-thrive-accelerating-for-impact.html

Amy Scissons | 02 10 2018
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