キャリア

私たちはいま変革の時代に生きています。「未来の仕事」がどうなるのか、個人や企業、社会がどのように影響を受けるのか、という点に触れずにビジネスの何らかの側面を議論するのは難しくなっています。その背景には技術の進歩、政府の政策の変化、また従業員の期待の移り変わりにより、仕事の概念が変わりつつあることがますます強く意識されている、ということがあります。 人工知能 (AI) とオートメーションが日常生活に浸透するにつれ、人々がどのように働き、生きるかを見直す絶好の機会が生まれています。これは、この創造的破壊の時代における従業員体験にとって何を意味するのでしょうか?今の時代、企業が意義のある従業員体験プログラムを構築するにはどうしたら良いでしょうか? HR の役割:人間を中心とした時代に人と人をつなぐ   マーサーの2019 グローバル・タレント・トレンドレポートによると、約 73% の役員は今後 3 年間で業界内で大きな創造的破壊が起こることを予想しています。これは 2018 年の 26% からの大幅な増加です。創造的破壊によりもたらされるものは、絶え間ない変化だけでなく、従業員の信頼の低下や採用抑制の増加など、いくつかの人的資本リスクです。多くの組織では、人間を中心としたトランスフォーメーションが創造的破壊の衝撃をイノベーションのきらめきに変換する鍵であることが認識されています。これは、設計段階で HR 部門がリードする必要があることを意味していますが、今日の主要な変更プロジェクトのアイデア生成段階に参加している HR リーダーは 5 分の 2 に限られています。 常に変化の中心に人事の議題があるようにするため、HR はパーティに遅れてくる客のようにではなく、設計プロセスで定位置を必要としています。HR 部門が貢献する重要な機能は、優れた従業員体験の設計と実現に役立つはずです。 従業員体験を理解する   従業員のライフサイクルで重要な瞬間をどのように捉えていますか?入社から新しい上司の異動、昇進まで、重要な体験が従業員の組織に対する絆を形作ります。従業員はそれぞれ異なり、多様なニーズや才能を持ち、キャリアの過程でさまざまな出来事を経験します。組織との連携を強化する体験もありますが、損なう体験もあります。これは、さまざまなレベルの従業員のパフォーマンスや業績につながります。 新しいツールがもたらすデータとアナリティクスを導入したデジタル化された HR チームは、経営者がこれらの体験をより深いレベルで理解できるようにする上で助けになります。組織は年に一度、従業員の姿勢に関して一時的な調査を行うことが一般的とはいえ、多くの企業では、より深い洞察を得るため、もっと流動的な意識調査で従業員に耳を傾ける戦略を強化しようとしています。 従業員体験プラットフォームを使用すると、HR チームは必要に応じてオンデマンドでアンケートを実施できるようになり、従業員は最も適切なタイミングでフィードバックを返し、特定のニーズやタイミングに合わせたアクションを実行することができるようになります。HR チームはマーサーの Allegro Pulsing Tech のようなプラットフォームを使うことで、アクティブリスニングのアプローチを活用し、時系列で体験を理解できます。これにより、複数のタッチポイントについての洞察が深まり、HR 部門では従業員のライフサイクル全体にわたって魅力的な体験を設計する機会が得られます。こうすることで、毎日話を聞いてもらい、サポートされていて、仕事でベストを尽くせるよう応援してもらっていると従業員が感じる企業文化になっていきます。 ますます多くの組織で、従業員体験が顧客体験と同じほど重要であることが認識されています。調査によると、先進的な顧客体験を提供している企業は、優れた企業文化や意欲的なスタッフによってそうしていることが分かっています。従業員体験に対する投資の重要性を無視することはできません。 21 世紀型従業員体験プログラムの構築   従業員の成功を支援するためには、重要な従業員体験について意図的に再設計し、新しいテクノロジーと AI を活用して開放的で、パーソナライズされ、フォーカスされた仕事にする必要があります。これを行うために、組織は複数の方法論を活用して従業員に対するヒアリングプログラムを導入し、従業員自身を含む多様な利害関係者に対する深い洞察を得ることが必要です。この新しいタイプの組織的研究では、測定アプローチを進化させ、新しいテクノロジーを活用して統合化された分析がサポートされ、組織内で多くの実験的な試みを行って真の学習が促進されます。目標は、もっと魅力的な従業員体験、生産性の高いチーム、およびハイパフォーマンスな組織を生み出すために、最適な方法について全員の理解を広げ、深めることにあります。 この創造的破壊の時代にあって、変化のペースが加速するにつれて、個人は適応し、貢献するための新しい方法を見つけるためのサポートを必要としています。助けがなければ、個人、組織、そして社会は繁栄できません。より多くのタスクが自動化されるにつれて、HR 部門は従業員体験の守護者として、この改革を先導する最も良い立場にあります。

Lewis Garrad | 11 7 2019
tiles1
キャリア

近年、毎年の従業員エンゲージメント調査を補うかこれに代わるものとして、パルスサーベイを導入する組織が増えています。技術の進歩により、ビッグデータや人工知能に対する期待も高まり、多くのリーダーやマネージャー、HRのプロが、従業員の定期的なフィードバックを強く求める傾向も強まっており、簡単な調査を使った従業員の姿勢やエンゲージメントのレベルの調査が毎四半期、毎月、毎週、さらに毎日といった頻度でも行われています。 今日のビジネス環境がいかにダイナミックに変化しているかを考えれば、従業員からの定期的なフィードバック収集の必要性にも納得がいきます。 十分に設計されたパルスプログラムを使えば、従業員のエンゲージメントのレベルや主な懸念、職務上の障壁や組織内に生じてきている問題に関する、価値あるリアルタイムのインサイトを生成することができます。ただ、弊社ではまた、多数の組織が無計画にパルス調査を実施し、データ量が多いほどインサイトやマネジメント、パフォーマンスが向上すると無邪気に仮定しているということにも気が付きました。しかし、しっかり設計された調査戦略なしでは、頻繁なパルスサーベイはリーダーやマネージャーの負担になり、従業員エンゲージメントが低下することが判明しています。 皆様の会社で現在、パルスサーベイを実施されているか、これからパルスサーベイ活動を進められるのであれば、まずは、ビジネスの優先順位を念頭に、調査方法から分析方法まであらゆる項目を検討した上での、調査に関する確固たる戦略が必要です(図1参照)。 このレポートで、今後サーベイを開始する前に検討が必要な重要な5つの質問をハイライトしています。 ビジネスの戦略面での優先事項は何ですか? この20年間ほどで、仕事の世界における変化の激しさや不確実性、複雑性、不透明性は増してきています。 弊社の調査によれば、従業員は間違いなく気づいています。 従業員の30%は、組織の方向性を明確には把握していません。 32%は、外部の変化に適応する自社の能力を信用していません。 44%は、自身の将来のキャリアパスを十分に理解していません。 出典:最新のMercer | Sirota global norms これらの結果は、多くの組織で相当数の従業員が混乱し、懸念を抱き、困惑を感じており、仕事の未来がぼんやりとしか見えていないことを示唆しています。 これらの状況を考慮すると、従業員の体験について定期的にデータを取ることは理にかなっていると言えます。最も賢明なリーダーは、今日のビジネス環境において、エビデンスに基づく意思決定、高度な人材分析、組織の意味付け(センスメイキング)、組織的な学習のすべてが重要であることを認識しています。そのため、多くのリーダーや意思決定者は、従業員の姿勢、懸念、および見解等に関するより深い理解を得ることを期待して、継続的なフィードバックの収集を強く希望しています。 しかし一部の組織は、実際に何を学びたいのかという明確な考えなしに、四半期毎の従業員エンゲージメントパルスサーベイを行えば十分であろうと仮定して、なし崩し的にパルスサーベイを実施するという間違いを犯しています。組織が従業員のモチベーションやコミットメント、維持に関する問題を抱えていて、リーダーがこれらの問題に対処する手段を講じようとしている場合は、エンゲージメントに重点を置いた四半期毎のパルスサーベイが適切でしょう。しかし、そうでなければ、このアプローチでは十分なインサイトは得られないかもしれません。 弊社がクライアントと協力して従業員調査プログラムを設計する際には、まずビジネスを中心に置いて設計を開始します。 組織が直面している社内外の最大の課題は何ですか?あなたの主な戦略的優先事項と課題は何ですか?組織はどの程度効率的に運営されていますか?組織はどの程度効果的に変化し、進化していますか?社員の主な優先事項は何ですか? 弊社では、サーベイの質問項目を検討する前にクライアントにこれらの質問を投げかけ、一緒に考えることでクライアントが組織として何を知る必要があるのかを慎重に考えていただいています。この情報は従業員調査プログラムを成功させる重要な基盤であり、調査内容の設計やサンプル抽出、管理テクニック、レポート作成、アクションプランの基礎になるのです。 はじめに 現代の組織にとって、効果的な従業員調査プログラムの開発は、戦略的に不可欠になっています。今日の複雑なビジネス環境で組織が結果を出すためには、エビデンスに基づいた人材管理、高度な人材分析、継続的な組織的な学習のすべてが重要です。これらを実践するための中心となるのが、従業員の視点です。実際に働く従業員からの定期的なフィードバックがなければ、リーダー、マネージャー、意思決定者はやみくもに業務を進めるしかありません。 パルスプログラムをこれから開始されるのであれば、あなたは社員の喫緊の問題や業績の課題、戦略的な優先事項を調査できる唯一の立場にいるということになります。しかし、パルスは万能ではありません。明確な計画がなければ、必要な答えよりも多くのノイズが生じてサーベイも裏目に出てしまいます。 最も優れた従業員調査プログラムとは、はじめから終わりまで丁寧に設計されたプログラムです。ビジネスの優先順位を明確にし、明確な調査アジェンダを作成し、調査内容の設計、調査の管理、結果報告、調査後の活動について深く考えることにより、意義のある正確な調査活動を実施することができ、実際に組織運営に影響を与えることができるのです。これを実行するための最良の方法は、プロセスの各ステップについて熟考することです。 開始に先立ち、このレポートに記載されている5つの質問を役立ててください。次のパルスを実施する前に、各質問について慎重に検討されることをお勧めします。明確な答えが得られない場合は、確実な調査を実施する準備が整っていない可能性があります。 レポートをダウンロード

Lewis Garrad | 27 6 2019
tiles1

Contact Us

Speak with a Mercer consultant.

back_to_top