健康

1日の始まりにマイクがスマートフォンに話しかけると、彼のバーチャルアシスタントが健康と幸福に特化した個人画面を立ち上がらせる。そこにはお祝いのメッセージが入っていて、彼が身体組成の目標を達成したことにより、お気に入りのサイクリングショップからご褒美のクーポンをもらったことを教えてくれる。このシステムは、個人の健康上必要なことと、仕事のニーズとを結合させることができるのだ。例えば午前中のミーティングの予定を表示し、その日の予定に合うランチタイムのグループランの時間帯を提案してくる。 画面では既にマイクの優先順位や締め切りに合わせて整理されたTo-Doリストがあり、と同時に、昨晩の睡眠パターンが分析されていて、彼がより良い睡眠をとるためのアドバイスと、マイクが認知機能を最高の状態に維持したいのであれば水分補給が必要だという注意が与えられる。 朝のこの快適な日課を作り出すために、マイクの雇用主はAIを使って彼の好み、行動そして生体情報から生み出されたデータを紐づけして分析している。この新しいテクノロジーによって、マイクは完全に仕事に集中でき、そうすることにより、雇用主との絆が強くなる。つまり皆が恩恵を受けるわけだ。 前述のシーンは未来の仕事のあり方を垣間見させるものであり、雇用主がビッグデータやAIといったデジタル技術を駆使して従業員全体の幸福感を高め、雇用主と従業員の関係をより強めるものだ。テクノロジーがエンゲージメントを高め、それにより生産性と企業文化を向上させる。 従業員は、自分達の私生活を充実させるようなキャリアを求めており、その逆はない。これは従業員の役割の柔軟性への要望が高まるにつれて見受けられるもので、雇用主と従業員に利益をもたらす。マーサーの調査によると、51%の従業員は、より柔軟な働き方の選択肢を求めており、休みの延長やジムに行くための休憩、育児や介護、そしてラッシュアワーを避け(または乗り合いで一緒に)通勤することなどを望んでいる。1 こうしてバランスをとることができれば、誰が子供を学校に迎えに行くかを心配するよりも、より革新的なことに頭を使えるようになる。実際、従業員の2人に1人は職場での幸福感をより重視することを望んでいる。1  この要望をかなえるためには、テクノロジーがその命運を握っている。 雇用主はテクノロジーによって、従業員に対し選択肢や柔軟性、そしてニーズに合った福利厚生を実務的に提供することができるだけでなく、テクノロジーが各従業員自身という一人の観客と関係していることで従業員のエクスペリエンス全体を高めることにもなる。昨今の従業員は、各々が職場外で享受しているテクノロジーエクスペリエンスを、職場内でもアクセスすることができる技術へと反映させたいと思っている。そういった対応をとることが遅い組織は、自社の人材のエンゲージメントがどんどん下がっていることに気づくだろう。 また、61%の従業員が自身の健康を一番の関心事に挙げており、この点に気を配ることは重要だ。2 瞑想用のアプリから、バーチャルな通院、バイオメトリック主導のフィットネス・コーチングやその他のツールまで、真の健康や幸福の範囲を広げるためのソリューションを提供することで、企業はその価値や文化、そして生産性を向上させるのだ。 マーサーは2016年にトムソンズ・オンライン・ベネフィットを買収した。同社は、世界中の企業へ従業員の福利厚生を管理する優れたアプリケーション「Darwin™」(以下、ダーウィン)を提供する。ダーウィンによって、従業員は会社の福利厚生を自分専用のものとして把握できるようになり、自身のより広いライフプランと繋げることができるようになる。ダーウィンは雇用主に、福利厚生のデータにに関するただ一つの情報源を提供し、それにより雇用主は国や地域、世界的規模のレベルで福利厚生制度を全体的に把握でき、福利厚生への投資において最も費用対効果の高い決断を下すことができるようになる。雇用主にとっては、テクノロジーを駆使して従業員の福利厚生を自分専用にするようカスタマイズされた選択肢を提供することで、よりインパクトがあり高いエンゲージメントを得られる。 テクノロジーを駆使したアプローチをとっている企業は最高の成功をおさめている。福利厚生プログラムの影響を測ることができる技術を持った企業はそうでない企業と比べて、従業員の幸福感のニーズに応えることができる傾向が80%高い。3 私達はまだ、幸福感を高めるためにテクノロジーがどのように応用されるかを理解し始めたばかりだ。こういったテクノロジーに投資する企業は競争上の優位性を持っている。なぜなら、健康で幸せな従業員は成功することができるからだ。従業員の多様なニーズを自社の取り組みの中心に置くことで、雇用主はそのエンゲージメントと生産性を想像もできないほど高めることができる。                               1 マーサーグローバル人材動向調査 2018年度版 https://www.mercer.co.jp/our-thinking/career-consulting/2018-global-talent-hr-trends.html 2 マーサー 「2017年グローバル人材動向調査(GLOBAL TALENT TRENDS STUDY)」を発表 https://www.mercer.co.jp/newsroom/2017-talent-trends.html 3 Global Employee Benefits Watch 2017/18 Report https://www.thomsons.com/resources/whitepapers/global-employee-benefits-watch-201718/ 4 Thriving in a Age Of Disruption https://www.mercer.com/our-thinking/thrive/thriving-in-a-disrupted-world.html

Martine Ferland | 24 1 2019
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