キャリア

Part I では、海外プロジェクトのアサインメントに関連する 6 つの課題について概説しました。管理面で生じる課題の概要を考察する前に、Part IIでは企業とグローバルモビリティマネージャーの責務の1つである監督責任を取り上げます。 課題 7: 監督責任 企業には従業員の安全、保健、福利厚生を海外でも保証する義務があります。プロジェクト担当者を海外に派遣する場合、特に困難を伴う国に異動させる場合は、地域の適切な情報、安全に関する説明、セキュリティ訓練、健康保険を提供する必要があります。 モビリティマネージャーは、このような医療および警備プログラムに加入する際、同時に相乗効果を考慮することが求められます。たとえば、ビジネス旅行者と一定期間 (通常 90 日)に満たない海外派遣者の両方に旅行保険を提供することも選択肢の1つです。さらに、残りの派遣員はグループ保険としてカバーされるためコスト効率の高い保険を活用することができます。また、中心となる医療保険のサービスに加え、多くの会社では警備および支援プログラムの特典が提供されています。 通常、警備プロバイダーにより医療サービス以上のサービスが提供されることはあまり知られていません。多くの場合は特定の場所の安全に関する情報が追跡機能とともに、また関連する最新情報も提供されます。一部のプロバイダーからは、避難する必要がある場合に実践的なサポートを受けられます。 従業員の保護 従業員のグローバルなビジネスライフにおけるモビリティは、多くの点で「ボーダーレス」化しています。この事態の進展を視野に入れ、保険の形態も絶えず変化し拡大しています。たとえば、プロジェクト数が増加している業界によって波がある場合、保険の加入という点では特に問題が生じます。 派遣期間、母国、求められる保障の範囲は保険の選択において大きく影響します。以下、海外プロジェクトのアサインメントやその他の海外異動で利用できる医療、障害、および死亡補償オプションについて掘り下げます。 医療保障 長期派遣者向けの出張支援と国際民間医療保険/国外居住者健康保険に焦点を当て、複雑さを最小限に抑えています。 出張支援 出張支援を提供する国際的な保険会社は、既存のグローバルネットワークを活用して、グローバルな補償という課題を克服しています。従来の旅行医療保険と比較しても出張旅行支援には多くのメリットがあります。たとえば、雇用主は保障期間として旅行日数を最大 1 年間に延長し、次のような手当を大幅に増やすことができます。 ·     事故の場合、本人または遺族に一定額が支払われます。これは直接費用となる、会社の傷害保険に代わる緊急援助とみなされます。傷害保険ではより多くの給付金が得られますが、審査プロセスが長期化するためです。 ·     一部の国では、ビザを取得するための必須要件として賠償責任保険に加入する必要があります。 ·     荷物紛失/旅行遅延に対する補償は旅行者向けの追加の特典です。これらの補償が保険でカバーされている場合、保険会社に直接請求できるため、会社の事務作業が軽減されます。 追加の特典については、ビジネス旅行者や海外プロジェクトにアサインされた社員の独自のニーズに合わせて調整されます。ただし、出張支援の主な部分とリスクプレミアムは、一部の支援サービスを除き医療上の緊急事態の対処に限られています。既存の支援契約の内容は出張旅行支援と調和させ、明確に伝える必要があります。事務手続きを効果的に軽減するために、プロセス、払い戻し手順、コスト管理、および償還請求の回収について明確に定義する必要があります。 出張支援の範囲内での給付金の支払いは、いわゆる「予測不能」な事象に対するものです。既往症や常用薬の払い戻しについては除外されます。このようなグループプランでは、個別の登録は不要です。海外プロジェクト派遣では珍しいことですが、同伴する家族も出張支援を受けることができます。 長期プロジェクトのアサインメントに適した医療保険 長期の海外プロジェクトのアサインメントが計画されている場合、またはさまざまな理由から保険の対象範囲を改善する必要がある場合は、既存の国外居住者向け健康保険を活用するか個別の保険加入が推奨されます。特に困難な状況にある国のプロジェクトに携わらなければならない場合、会社の信頼には安全のための予防策、健全性、誠実さが問われます。また、海外事業をカバーする専門的なグローバル保険プロバイダーも活用できます。国外居住者向けの確固とした健康保険制度があれば、そのメリットを総合グローバル医療保険のメリットと比較できます。 本稿で取り上げた基準は、必要とされる保障対象期間で最適な保険商品とプロバイダーを選択する際に是非お役立てください。そして、海外異動または海外プロジェクトのアサインメントにおける補償対象範囲は、会社のポリシーガイドラインで概説されていることが理想的です。 障害および死亡保障 医療保険は多くの企業の海外派遣員にとって非常に重要です。同時に、障害および死亡補償についても考慮する必要があります。 自国の社会保障制度で保障されない従業員には、障害または死亡に関する補償にギャップが生じるリスクがあります。具体的には、恒久的な障害が発生した場合に本人、また死亡した場合には家族に対して長期的に十分な収入を確保できなくなります。母国の補完的な制度も同時に打ち切られた場合、潜在的なギャップはさらに大きくなります。 従業員が派遣先国の社会保障制度に加入している場合でも、これらの制度では多くの場合、死亡および障害補償について待機期間が存在することにも注意しなくてはなりません。欧州協定などにより、このような待機期間が存在しない場合でも、給付金レベルは母国のものとは大きく異なる可能性があります。企業は現地の制度または補完的なグローバルなリスク保険のいずれかを通じて、ギャップを特定し解消する必要があります。 ギャップはいわゆる「グローバルノマド」にも存在します。これら派遣従業員は、多数の連続性のあるアサインメントに携わります。グローバルノマドは最悪の場合、断片的な給付という事態に直面します。特に母国の制度に登録されていない、あるいは受給資格を満たしていないことから、国家の社会保険制度や補完的な年金制度のギャップが存在することになります。さらには、これらの従業員は通常、複数の国から送金して積み立てできる柔軟な個人年金制度がないため、適切な確定拠出年金制度も利用できていません。 グローバルノマドに該当する従業員数が多い企業は、このギャップを埋めるためにオフショア国際年金制度を利用することができます。過去 10 年間でマーケットが大幅に発展したため、少数の派遣スタッフについても効率的な商品が用意されており、必要とされる管理も限定されます。 まとめ 今はモビリティのエキスパートにとって要求も厳しく挑戦の多い時代です。海外プロジェクトのアサインメント数は増加しており特別な手配が必要です。ただし、エキスパートとしての専門スキルを活かす絶好の機会でもあります。 すべてを簡素化するために、まず何が手元にあるのか考えます。一部のソリューションは、海外に異動する従業員も既に利用できるようになっており、海外プロジェクトのアサインメントにも活用できるかもしれません。 モビリティマネージャーは、主に新たな作業負荷により引き起こされる困難を軽減するため、適切な海外プロジェクトのアサインメントのソリューションを探求し導入することに注力する必要があります。グローバルモビリティに万能薬は無いとしても、理想に近い ソリューションへと調整する多くのオプションがあります。 詳細はこちらからマーサーのコンサルタントまでお問い合わせください。

Michael Braun | 14 11 2019
tiles1

Contact Us

Speak with a Mercer consultant.

back_to_top