変革

音楽家、詩人、哲学者は、「私は何者か?」という質問に生涯を費やしてきました。それほど遠くない将来、この質問への答えは、我々のブロックチェーンの私的プロフィール、すなわち、我々が生まれてから行うあらゆる決定、行動、購入の詳細が入ったデジタルの「箱舟」に格納されることになるかもしれせん。出生証明書、クレジットスコア、パスポート、職業経歴や病歴に別れを告げ、ブロックチェーンがもたらす未来、すなわち、ブロックチェーンのプロフィールに出会う時が来ました。「自分は何者か?」という質問に対する唯一の回答として、「これが私だ」と前例のない確信をもって語る、年代順で、超詳細の、変更不可能な記録が用意されるようになるでしょう。 ブロックチェーンは、我々の思考、感情、夢あるいは悪夢の中に存在するものではありません。人々が私的な日記の中で、あるいは朝、浴室で鏡に向かって話しかける時に明らかにするような自分との対話を記録することはありません。しかし、ブロックチェーンは、5歳で(手すりによじ登って)腕を骨折した時のこと、配偶者と最初に会った時に(飲み物を落として)心拍数が急上昇した様子、(いとこの結婚式用に)新しい黒い靴を配送してもらうために余分に支払いをしたことを決して忘れません。 ブロックチェーンは、ギリシャの哲学者が考えていた「自己」ではないかもしれませんが、(理想的には本人の許可を得て)哲学者以外の全世界から見た「自己」を提供してくれるでしょう。 デジタル世界における自分の権利を知る   企業はあなたの決定についての情報を求めています。あなたがベトナムに休暇旅行をすることにしたのはなぜか、毎週火曜の夜に、お気に入りのイタリア料理店でムール貝を食べるのはなぜか、あるいは、ミディアムハードの歯ブラシだけを使用するのはなぜか、といったことを説明する情報が、あなた、やあなたに似た人々に航空券、新鮮なシーフード、歯磨き粉を販売する企業には役立つのです。あなたがネットで行うすべての決定や行動は、あなたの性格や思考プロセスの一部を明らかにするデータです。 近年、企業や政策立案者は、個人の私的決定、特に、個人が読んだり、クリックしたり、ネット購入したりするものに企業がどれだけのアクセス権を持つべきか議論してきました。オンラインサービスの利用時に個人が作成するデータに対するコントロールを保持しようとする強力な勢力が存在する一方で、風向きは変わりつつあり、規制当局でも個人を守る機運が高まっています。 2018年5月、欧州連合は、居住地にかかわらず、その市民が有するデータプライバシー、所有権、管理権、許諾、および携帯性に関する基本的な法的権利を規定する画期的な「一般データ保護規則(General Data Privacy Regulation =GDPR)」を定めました。1米国では、「HIPAAプライバシー規則」により、個人の医療記録およびその他の個人の健康情報を保護するための国内基準が設けられています。2 これらの規制は、個人情報の元来の収集目的、または同意が明示的に与えられている目的以外で、個人データを使用しようとする可能性のある組織から市民を保護するためのもので、これらの法律に違反する事業体に相当の罰則を課す手段を提供します。デジタル変革の時代には、人々が自分の個人データの価値とプライバシーに対する権利の範囲を理解することが重要です。 売り出し中―睡眠習慣と運動ルーチン   個人データは今や、資本主義企業を推進する供給と需要のバランスの一部となっています。消費者は購買力を持つだけでなく、特定の購買に先立つ考え方や活動にアクセスすることもできます。この情報は、データ主導の戦略を使用して自社の製品やサービスを対象となる消費者に販売する企業にとって、非常に貴重なものとなります。 ブロックチェーン技術が登場するまでは、個人の生活で発生するあらゆるコンテクストの中で、個人の購買および行動を追跡できる包括的な記録を入手することは不可能でした。しかし今や、それが可能になったのです。現在、人々はブロックチェーンによって、変更不可能なプロフィールを、想像を絶する詳しさで作ることができるようになりました。そのプロフィールは生まれた日に始まり、生涯を通して増え続けていきます。乳歯が抜けた日から孫の名前まで、すべてが記録されるのです。あらゆる通院記録、あらゆる宿題の質問、あらゆるマウスクリック、あらゆるページビューが記録されます。 企業は、当然のことながら、データへのアクセスを許可するよう人々に奨励する無数の方法を開発するでしょう。個人の権利は法的にあらかじめ確立しているので、この関係において力を持つのは消費者です。消費者は、睡眠習慣から運動ルーチンまで、自身のブロックチェーンプロフィールのさまざまな側面へのアクセス権を賃貸することで自分のデータを収益化できます。より大規模にアクセスを認め、より多くのデータソースに接続すれば、より正確な行動予測が可能となるため、個人のプロフィールの価値は高まります。 つまり人々は、個人情報を求める新興のデジタル市場で、包括的で詳細なプロフィールを販売・提供する意欲を持ったマーケティングターゲットとして、自らを売り込めるようになります。これは、広告、データ調査、分析のビジネスを根本的に変える展開です。 85億の「パーソンフッド」の世界   2030年には、世界の人口は85億人に達すると予想されています。それまでには、ブロックチェーンによって、世界中の地域や国家を構成する個人にまつわるデータを一貫して、確実に、安全に整理できるようになる可能性があります。これにより、個人中心の社会が技術的に可能になります。その社会では、ある市民の活動や行動は、その市民の体験と感性に関する唯一の真実を語る資料として機能する変更不可能なデータ、「パーソンフッド」にデジタル的に記録されます。 基本的に人々は、リアルタイムなデータを定期的に生み出し、それが時系列順に自身の総合プロフィールに追加されます。このプロフィールには、医療記録、学歴、専門資格、有権者登録、運転免許証、犯罪歴、財政状態、その他人間として生きる上で特筆すべき点が含まれます。「パーソンフッド」は、アイデンティティ関連情報のすべてを結び付けることができる、世界中で受け入れられる記録となる可能性があるのです。かつて身元確認に必要とされたすべてのプロセスは、個人の包括的なブロックチェーンプロフィールによって置き換えられます。個人データのコモディティ化により、個人と企業との関わり方、そして個人同士の関わり方には大きな影響が出るでしょう。 自分自身の「パーソンフッド」に対する説明責任を負うこと、そして、我々の生活の詳細が永久に自分のブロックチェーンのプロフィールに記録されると知ることで、私たちの行動は変化するでしょうか。「パーソンフッド」の価値を高めようとすることが、生活を改善する努力の延長となるでしょうか。それともその逆で、「パーソンフッド」の価値を高める努力の延長として、生活を改善するようになるのでしょうか。「パーソンフッド」の勃興は、個人的所有権の概念が最初に出現して以来、人類が目にしたことのない方法で、所有権についての我々の集団的理解を変化させることになるかもしれません。 ブロックチェーンの世界への今後の課題   技術進歩の普及は常に犠牲を伴います。ブロックチェーン技術の普及と個人データの価値の上昇に伴い、社会は富裕度や階級の境界線に沿ってさらに両極端に分かれる危険性があります。購買力の高い個人は本質的に、製品やサービスを販売する企業や、財政支援や影響の面で利益を得られる政府機関にとって、より価値の高いデータを所有しています。お金を持たない、あるいは現代技術にアクセスできない人々は、政府、特に経済成長地域の政府が、脆弱な市民を取り残さないようにする規制を施行しない限り、深刻な不利益に直面するでしょう。また、経済成長地域は、ブロックチェーン技術の普及に伴い、時代から取り残される可能性を食い止める中間業者を採用する方法を見つける必要があります。 未来を予測するのは難しく、変化は常に課題を生み出すものですが、価値が創造されるところでは、技術が最終的に勝利を手にすることは、歴史が教えてくれています。ブロックチェーンの未来は、前例のない方法で人類に互いを、そして自分自身を理解する機会を提供します。人間の行動、人間関係、そして企業同士のやり取りに関する新たな洞察が提示されることで、私たちは互いから学び合い、すべての人のために状況を改善することができます。 ブロックチェーンデータはおそらく、人類が皆、どれほど似ているかということを、説得力をもって実証することでしょう。将来、人々が自分に問いかける最も重要な質問は、「一人の人間として私は何者か?」ではなく、「社会として私たちは何者か?」となるでしょう。この問いへの答えが、音楽家、詩人、哲学者が夢見ていたような種類の文明を生み出すかもしれません。 ブロックチェーンについてもっと知りたいですか?チェックアウト:マーサーデジタルのブロックチェーン101概要。 1Palmer, Danny. "What Is GDPR? Everything You Need to Know About the New General Data Protection Regulations." ZDNet, https://www.zdnet.com/article/gdpr-an-executive-guide-to-what-you-need-to-know/. 2"The HIPAA Privacy Rule." Office for Civil Rights, https://www.hhs.gov/hipaa/for-professionals/privacy/index.html.  

ヴィニートマルホトラ | 17 4 2019
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変革

ビンセンツォ・ペルージャは1881年10月8日に生まれました。約30年後の1911年の月曜日の朝、この小柄なイタリア人男性は、パリのルーブル美術館の館員に紛れるように白いスモックに身を包み、『モナ・リザ』を手にして立ち去りました。単純に、絵を壁から持ち去ったのでした。 それから2年の間、レオナルド・ダ・ヴィンチを象徴する傑作は、この泥棒が住むパリのアパートで、トランクに詰め込まれて放置されていました。ビンセンツォは次第に不安になり、最愛の故郷フィレンツェに戻ると、美術品商に連絡を取って、この有名な絵を売ろうとしたのです。そして、ホテルの部屋で警察に逮捕されました。 この物語の魅力は、世界的に有名なルネッサンス時代の宝を手にして歩き去るのが驚くほど容易だったということではなく、ビンセンツォの犯罪が最初から絶望的なものだったということです。美術界の誰もが、『モナ・リザ』が現在の住まいであるルーヴル美術館に収まるまでの起源、価値、道のりを知っていました。全来歴が詳しく文書化され、合意されていました。盗んだ傑作を美術界に持ち込んで、警戒されずにいることなど、不可能だったのです。 ブロックチェーン技術は、ペルシャのタペストリーからトロの巻き寿司、借り換えのあった住宅ローン、さらにはたった1つのレモンまで、あらゆるものに『モナ・リザ』と同じ水準の透明性と信頼性を実現します。その仕組みを見ていきましょう。 真実を語る唯一の情報源(Single Source of Truth)に関する相互の合意   ブロックチェーンでデータを文書化するための最初のステップでは、最初から正確であることに重点を置く運用プロセスが必要になります。最初のステップから、取引に関与する全当事者が、識別情報、価値、およびブロックチェーン資産を規制する管理規定を確認する必要があります。ビンセンツォ・ペルージャの物語でいえば、これはダ・ヴィンチの絵画『モナ・リザ』です。『モナ・リザ』は、ルーブル美術館の特定の壁に掛かっています。8億ドルの価値があります。しかし、売り物ではありません。価値は確立していて、状況も整っています。誰かが『モナ・リザ』を盗もうとしたり改ざんしようとしたりすれば、関係者、この場合は世界中がそれに気付くでしょう。 ブロックチェーンでは、相互に合意した初期情報が正確に取得されると、それが真実を語る唯一の情報源となります。検証の必要はありません。情報資産に関するデータの完全性が確立されれば、ブロックチェーン技術によって、悪意のある行為者によるデータ操作を阻止できます。これは、ブロックチェーン上の全員が、めいめいのコンピュータから、世界中に配布されている同じ情報を同時に見るからです。誰もが確認、検証済みの原物の資産に精通しており、そのデータが今後どうなるのもわかっています。デジタル資産を悪用または略奪しようとするのは、世界中に無数に存在する十分な保護を受けたルーブル美術館から『モナ・リザ』を盗もうとするのと同じなのです。 仲介者の必要がない   ブロックチェーン技術は仲介者、すなわち中間業者の必要性を排除しています。仲介者は一般的に、互いになじみのない当事者が関与する取引プロセスに完全性を提供する任務を負っています。銀行は個人と企業間の金融取引の仲介役を果たしています。不動産業者は、不動産販売の事務処理を進める仲介役を務めています。違法な仲介者もいます。例えば、不法な音楽ダウンロードプラットフォームは、ミュージシャンの楽曲をネット上で盗用あるいは盗作し、かなりの使用料を盗み取っています。ブロックチェーンを使えば、これらすべての仲介者の必要性と影響を排除できます。 パリの留学プログラムに参加中の、23歳の東北大学の美術学生、松山えり子さんという架空の人物を例に取ってみましょう。えり子さんは才能のある画家で、毎朝『モナ・リザ』の前に座って精巧な水彩画を描いています。それぞれの絵が、ダ・ヴィンチの女神に独自の解釈をもたらしています。さらに、世界中のファンに自分の原画を売るオンラインストアも持っています。 ブロックチェーン技術を通して、えり子さんは、各原画の日時と写真現像を認証し、水彩原画と独占的デジタルコピーの双方を購入者に送ることができます。購入者が原画もしくはデジタルコピーのいずれかを販売することにした場合、ブロックチェーンは信頼性の証明として役立ちます。ひょっとすると、えり子さんは30年後に有名な芸術家になり、作品の価値が数百万ドルに達しているかもしれません。その場合、先程と同じ水彩画とデジタルコピーが、さらに高い価値を持つことになります。というのも、何度売買されても、ブロックチェーンが起源と信頼性を保証するからです。信ぴょう性の検証や売買の支援に仲介者が必要になることは一切ありません。 データが物理的な物のようになる   『モナ・リザ』はもちろん、物理的な物です。そして、えり子さんが手書きの署名を入れた水彩画も同様です。しかし、彼女の絵のデジタルコピーはデジタル資産です。今日、デジタル資産は、個人の健康記録から土地区画の証書まで、あらゆるものになり得ます。ブロックチェーンを使用すると、物理的な物が現実の世界に存在するのと同じように、データ資産がデジタル世界に存在するようになります。データ資産は、データファイルの1つの使用可能なコピーとして存在することができます。 ブロックチェーンでは、松山えり子さんの絵画の独自のデジタルレンダリングの場合のように、使用可能な保護されたコピーが常に1点のみ存在します。売買は可能ですが、情報操作、違法コピー、または不正使用されることは決してありません。30年の間に、松山えり子さんの水彩画のデジタルコピーは、Tシャツから壁紙に至るまであらゆるものに印刷したいと考える個人または企業に対し、何度も売買される可能性があります。しかし、デジタルコピーは常に1点しか存在しません。 需要と供給により、商品やサービスの価格が決まります。デジタル資産の数量が限られている場合、その資産は珍しいものとみなされ、物理的世界と同様、需要と供給のダイナミクスが働きます。この市場からの需要により、個々の資産から暗号通貨まで、あらゆるものに適用できる定量化可能な価値が生み出されます。 科学技術は、常に世界を前進させています。将来、デジタル領域はあらゆるサイズのデジタルトレードルートの母体に特徴づけられ、それぞれがブロックチェーンで保護され、著作権侵害や情報漏洩に悩まされることがなくなるでしょう。もし、ブロックチェーンと最新の科学技術が1911年に存在していたら、『モナ・リザ』は2年どころか2時間以内に取り戻されていたことでしょう。今日、ルネサンスを代表するこの顔には、さらに微笑む理由があるのです。 ブロックチェーンテクノロジの詳細については、Mercer Digitalのブロックチェーン101の概要をご覧ください。

ヴィニートマルホトラ | 11 4 2019
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変革

ビットコインなどの仮想通貨の異常なまでの増大により、ブロックチェーンが日々のニュースの最前線に押し出されることになったが、殆どの組織や人はこの比較的新しい技術によってビジネスや生活がどうなるのかを掌握できずにいる。 今日のブロックチェーン技術は、1990年代初頭のインターネットのような位置付けにある。エキサイティングで重要な技術ではあるが未熟な段階にある。実際は、1990年初頭の人々がインターネットとは何であるかを理解しようとしていた頃の様子に似ている。具体的にブロックチェーン技術がどう経済や文化に革命を起こすのかは、実際は誰もよくわかっていない。そんな中でも、1990年代当時のインターネット同様に、ブロックチェーンはゲームチェンジャーになるということは確かだ。 ブロックチェーン:効率革命   ブロックチェーンは効率的な新時代において、ビジネスと人の関係に深く影響することになる。ブロックチェーンは透明で、安心で能率化している為、コストのかかる役割やプロトコールを排除しオペレーションプロセスに革命を起こすことになる。例えば、中国北京のエンジニアリング副社長が妻と2人の子供とオーストラリアのパースに長期赴任することになるとする。これまでは、異国に自宅を見つけ確保するには多くの書類、人とプロセスが必要であった。現地の不動産プロトコールは古い登記制度を伴い、ブローカー、資格を持った代理店、弁護士、公証人、証書保管代理人、土地登記の役人や両国の銀行員を含む官僚チャネルや仲介人等、関係者が膨大になる。プロセスは膨張し、コストも高くなり、騙されることもある。効率化された透明で保証のあるブロックチェーン技術により、こうした無駄で惰弱な慣例が排除されるのである。  ブロックチェーンはデータを「回収」するのはなく、ノードと呼ばれる参加コンピュータの分散ネットワークのデータを「繋ぐ」ことで効率と信頼を向上させる。ノードはブロックチェーンのデータを格納し、ブロックチェーンに特異のプロトコールのルールに従い、その所在場所は問わない同じルールに従った不変のデータセットと同一のコピーを維持する他のノードと通信を行う。悪意をもったハッカーは、単に1つのノードではなく、ブロックチェーン全体にそれぞれが個別で保護され世界中に分配されたノードをハッキングする。データが同時に結ばれている中でも独立し、匿名で保護されることを確保することで、ブロックチェーンは全ての参加者がお互いに信頼できる環境を提供することができる。なぜなら、その技術により、データ資産が確立され、同意された真実は誰にも変更できないからである。家を購入しようとしている人に十分な資金があるか、あるいはその家は水害にあった家であったかどうか、または権利証書が既に署名され、公正証書となり引き渡し済みであるかを確認する為のいかなる仲介機関も必要がなくなる。 成長経済におけるブロックチェーン   ブロックチェーンは牽引力を得て、益々勢いを増して成長経済をかく乱している。ブロックチェーンは風土的(流行)で制度化された腐敗への解決策としてもてはやされるのみならず、金融サービス、医療や政府機関といった重要な業界で受け入れられている。 金融サービス ブロックチェーンは最初のデジタル通貨のビットコインを支える技術として成長経済では賞賛を得た。しかし、専門家は直ぐにブロックチェーンの透明性とセキュリティ機能は、インターネットが20年前にメディアやエンターテイメント業界を変えたように、金融サービス業界を著しく変えることに気づいた。世界中の金融機関が、売買決済、支払い処理や国境を越えた取引等、幅広い機能にブロックチェーンや分散型台帳の先端技術を採用した。実際、インドでは先日トレードコネクトという、IT大手のInfoSysとインドの大手銀行7社との間でブロックチェーンのプラットフォームを使う貿易金融戦略を開始した。1  現代のブロックチェーン技術により、こうした金融機関が貿易金融システムを効率化させ国際サプライチェーンの取引をオペレーションの全てのステップにおいて監視する事を可能としたのだ。 医療 グローバルの医療業界では、製薬サプライチェーンから患者のカルテや保健請求管理まで、臨床や事務データなど膨大な量のデータを管理する。パーソナルフィットネスのトラッカーから接続された手術室に至るまで全てを含むスマートな医療機器の導入により、全く新しい情報のエコシステムが導入されている。医療関係の機器からプールされたデータは飛躍的に大きくなっている。正確でアクセス可能なデータは、臨床結果の改善や無駄の排除には致命的である。ブロックチェーンの持つ普遍性と現在はサイロ化された情報を繋ぎ「真実の1つのソース」として提供する能力は、成長を続けるカギとなる。韓国の医療業界はブロックチェーンを積極的に実施し、患者情報を一極化させ、透明なサプライチェーン管理を通して偽造医薬品の普及を防いでいる。韓国の病院や介護者はブロックチェーンの患者の病歴などの記録から患者の治療歴や、手技や医薬品のニーズに関する単一で正確な履歴情報を得ることができるようになっている。2 政治 世界各地の成長経済国の政府は、資産の記録や投票基準、運転免許から財務履歴に至るまで、全てにブロックチェーンを使用している。時系列に不変のデジタル資産を提供できるブロックチェーンの能力は、1人の個人から業界全体にいたるまで、人口や経済に影響する取引にはうってつけである。多くの成長する国々においては、ブロックチェーンは、不正行為をはらむ時代遅れで肥大化したオペレーションプロセスから国際投資を勧め利益性のある起業を魅了する効率化された汚職のないシステムへと間もなく一足飛びをするであろう。アフリカでは、この新しい技術に敵対する定着して深く根付いた古いシステムが存在しないため、ブロックチェーンはビジネスや政策立案者の間で急速に認知されるようになった。税の徴収から選挙の開票に至るまで、成功社会のカギとなるプロセスを合法化する改善された身元管理システムにより、ブロックチェーンはアフリカの政府が記録を整備しサービス実施する事を可能とした。  ブロックチェーン:未知の部分   インターネットが1990年代に認知された頃、情報の通信方法や交流方法において、途方もない変化を経験することになるであろうという事が解っていた。しかし、それがGoogleや違法なファイル共有のプラットフォームを提供したナップスター、iPhone などのユビキタススマートフォン端末、又はTwitter、 Instagram や Facebookといったソーシャルメディアチャネルの発明など、その他の革命的な勢力の台頭を導くことはわからなかった。文化をかく乱する者たちは、不健康なデジタル中毒から政府が主催する偽情報のキャンペーンへの影響に至るまで、世界を大きく形どっていく。 現在、ブロックチェーンは奇跡でもあり謎でもある。ブロックチェーンが成長経済、国際商取引や人間の文化に与える影響を完全に評価し喜ぶことは今の時点では出来ない。しかし、ブロックチェーンの力は現実であり、世界のあらゆる地域に広がっている。ビジネス、CEOや政府は、行動を起こすことを呼びかけるではなく、1990年代のインターネットがどう人間の状況を変容させたかを未だに模索している今日の世界において、ブロックチェーン技術に対する洗練された理解を得る為の真摯な努力とそれがどのような良い変化をもたらすのか、又はマイナスの結果を招くのかといった、認知を呼びかける戦略を採用するべきである。  ブロックチェーンテクノロジの詳細については、Mercer Digitalのブロックチェーン101の概要をご覧ください。 1Infosys Finacle Pioneers Blockchain-based Trade Network in India in Consortium with Seven Leading Banks: Infosys Limited - https://www.infosys.com/newsroom/press-releases/Pages/pioneers-blockchain-based-trade-network.aspx 2Will Blockchain Transform Healthcare in South Korea:https://techwireasia.com/2018/06/will-blockchain-transform... 3Why Africa’s Emerging Blockchain Movement Is Growing So:https://media.consensys.net/blockchain-month-in-africa-920945771100

ヴィニートマルホトラ | 28 12 2018
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